【独白】兵庫県の現役職員「裏切られた、斎藤知事の下で働くのは“危険”」「真摯という言葉が軽すぎ」

兵庫県の斎藤元彦知事が、元県民局長の告発文書への対応をめぐって第三者委員会が“違法”と指摘したことに対し、26日の会見で「県の対応は適切だった」との見解を示したことについて、現役の県職員は読売テレビの取材に対し、「裏切られた」「第三者委員会を設置した意味がない」と批判しました。
■職員「ここまで解釈異なるとは…職員との関係改善、遠のいた」
斎藤知事は26日の会見で、職員へのパワハラ行為などを認定した第三者委員会の報告書に対して、「不快な思いをして負担に思われた職員に対しては改めてお詫びと謝罪を申し上げたい」と謝罪しましたが、告発者捜しを行った県の初動対応を『違法』と判断したことについては、「第三者委員会の指摘は尊重したいが、法律の専門家によって見解は分かれている」とし、県の対応は「適切な判断だった」と改めて強調しました。
斎藤知事の会見後、現役の県職員は読売テレビの取材に対し、「第三者委員会の報告書はとてもわかりやすい内容でした。そのため知事も内容を受け止めてくれるものと期待していました。それにもかかわらず、ここまで解釈が異なるとは思いませんでした。会見では『真摯に受け止める、聞く耳を持つ』と言われていましたが、報告書を受け止めているようには感じられず、裏切られた気持ちで、とても残念です」と話しました。
さらに「自分にとって都合が悪いことについては、報告書にない他の意見を持ち出すなど、何のための委員会だったのか。これでは職員との関係改善は遠のいたと思うし、『もう無理だ』と感じた職員も多いはず。職員を守ってくれるようには感じられず、この人のもとで働くことはとても危険なことなのかもしれない」と怒りをあらわにしました。
■別の職員「知事の謝罪はいつも表面的」「第三者委、設置の意味ない」
さらに、別の現役職員は取材に対し、「自分が設置を決定した第三者委員会の報告を尊重しないなら、設置した意味がないと思う」と語りました。
この職員は斎藤知事の言動について、「知事の謝罪はいつも表面的に見える。よく多用される『真摯』という言葉は、本当はかなり重いと思うが、(斎藤知事は)軽すぎ。ちゃんと受けとめて、必要な対応をすべきだと思う」と指摘しました。