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阪神・才木浩人「リベンジしたい」大谷翔平の衝撃HRから“フォーク進化” 磨き上げたポイントは?

2023年12月3日 9:00
阪神・才木浩人「リベンジしたい」大谷翔平の衝撃HRから“フォーク進化” 磨き上げたポイントは?
阪神・才木浩人投手は3月侍ジャパンで大谷翔平選手と対戦(写真:日刊スポーツ/アフロ)
今季38年ぶりのプロ野球日本一に輝いた阪神。プロ7年目の才木浩人投手は、先発ローテーションの一角として活躍。(登板は19試合)先発18試合で防御率1.82。規定投球回には届かなかったものの、キャリアハイとなる118.2回、8勝、107奪三振を記録。日本シリーズ第4戦でも5回6奪三振1失点の好投を見せました。

その才木投手はシーズン開幕前3月、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に備えていた侍ジャパンと強化試合で対決。そして大谷翔平選手とも対戦しました。

初回の第1打席では、全球ストレートで真っ向勝負。最後は高めの154キロストレートで空振り三振を奪い、観客を沸かせます。

続く3回の第2打席では、カウント1-2に追い込んでからの4球目は得意のフォークを選択。落差のあるボールに大谷選手を体勢を崩し、片膝をついてのミート。打ち取った打球に思われましたが、大谷選手のパワーで打球はスタンドイン。球場の度肝を抜く衝撃のホームランとなりました。

登板後のロッカールームで才木投手は「(フォークは)良かったです。ベストボールです。普通だったら三振絶対してます。僕も絶対フォークと思って(キャッチャーから)サインが出てめっちゃいいところにスポーンと落ちたんですよ。フォーク初見であんなに簡単に運ばれたのがマジで悔しい」とコメントしました。

これまでフォークはほとんどホームランを打たれた記憶がなかったという才木投手。自信のあるボールを初対決で打たれたことは見つめ直すきっかけにもなったと言います。

「球速が130キロ前半とかだったので、130キロ後半、140キロと真っ直ぐに球速を近づけたいなというのがあった。握り方、落とし方は色々考えました。試行錯誤しながら変えていった」

よりストレートに近い球速アップさせたフォークにシーズン中にアップグレード。この進化したフォークに手応えを感じたのが、6月ロッテとの交流戦。ストレートとフォークのコンビネーションで翻弄(ほんろう)し、9回を12奪三振で完封。佐々木朗希投手との投げ合いを制しました。

「自分の持ち味で、三振とフライアウトを取ることが結構あの試合はできていた。対戦ピッチャーがあの佐々木朗希君なので、なかなかお互い点が入らない状況で、勝ち切れたのは大きいかなと思います」

世界トップ打者との対戦で、更なる磨きがかかったフォーク。大谷選手については、「もう一度対戦できる機会があるならしたいなと思いますし、その時はリベンジしたいな。また一つの向上心につながったので、本当に良かったかなと思います」と再び戦えることを心待ちしています。