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殿堂入りイチロー氏「今は僕のアプローチとは全く違う野球」現代の野球の変化に言及

2025年1月25日 6:00
殿堂入りイチロー氏「今は僕のアプローチとは全く違う野球」現代の野球の変化に言及
現代の野球について語ったイチロー氏(写真:AP/アフロ)
日本人初となるアメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー氏は日本時間24日、記者会見に応じ、野球の変化について語りました。

イチロー氏は会見で、3割バッターが減っていることなど、野球がかわってきていることについて問われると「今はもう三振がオッケーになってしまっているので、それが残念。三振って屈辱的な気持ちになるので、なんだっていいからバットに当てればチャンスはあるし、ファールで逃げるとかそういうことができるんですけど、少なくとも今は僕のアプローチとは全く違う野球です」と技術の変化について触れました。

「僕は甘い球なんか待たない、追い込まれてからは特に。でも今はそこをストライクにとらえれば仕方がない、追い込まれてからもストライクゾーンを狭くして、甘い球を待てという、そんなアプローチをしていたら僕は今ここにいないです。いろんなタイプの選手がいて、いろんな役割があって、それがぶつかり合うから面白い。ワンパターン同士がぶつかっても興奮しない。バットに当てて逃げたり、芯でとらえなくてもヒットにできる技術を持っていたり、そういう選手が少ない」と指摘。

続けて「嫌な選手って嫌なヒットを打つんですよ。相手が『なんでそれがヒットになるんだ』っていうようなヒットが実は相手にとって一番ダメージが大きい。失投をとらえられてホームランにされるのは実はそんなにダメージはない。きっちり投げているのにヒットにされるのが、ピッチャーやキャッチャーは嫌がるわけです。こういう選手が今見ていると少ないので、そういう面白みがもっとほしいなと思います。そういう選手がいるチーム、いやらしい上手い野球選手が中心になったチームが、ワールドチャンピオンになれば、変わる可能性あると思いますけど、今の流れではなかなか難しいのではないかと思います」と語りました。
最終更新日:2025年1月25日 6:00