箱根駅伝 日体大が10度目の往路優勝
第89回東京箱根間往復大学駅伝競走第1日は2日、20チームが参加して東京・大手町から神奈川・箱根町の芦ノ湖駐車場入り口までの往路(5区間、108キロ)が行われ、予選会から出場した日体大が5時間40分15秒で26年ぶり10度目の往路優勝を果たした。
午前8時にスタートした1区(東京~鶴見)。各校がけん制し合いながらの団子状態が続く中、レースは19キロ過ぎに動いた。去年の覇者・東洋大学の田口雅也選手が抜け出し、そのまま2位に14秒の差をつけてトップでタスキをつないだ。
2区(鶴見~戸塚)に留学生のガンドゥ・ベンジャミン選手が控える日本大学は、13位でタスキリレー。そのベンジャミン選手は各校のエースに圧倒的な力を見せつけ、東洋大を捉えて12人抜きを達成、トップで3区(戸塚~平塚)にタスキをつなげる。優勝候補の早稲田大学は1区の出遅れが響き、12位でエースの大迫傑選手に託した。
大迫選手は9人を抜き、3位でタスキをつなぐ。その前を優勝候補の駒澤大学が2位で通過。トップは依然独走を続ける東洋大と変わらず、舞台は4区(平塚~小田原)へと移った。
東洋大はそのまま首位をキープ。1分49秒差の2位には4位から順位を上げてきた日本体育大学、3位の早大と続く。往路優勝がかかる5区(小田原~箱根)で熾烈(しれつ)な争いを繰り広げたのは、東洋大、日体大、早大の上位3校だった。
序盤は東洋大がトップを走っていたが、14キロ手前で、2位を争う日体大と早大が東洋大との差を縮め、残り9キロを切り、3校が並んだ。東洋大は徐々にスピードを落とし、優勝争いは日体大と早大に絞られた。
そして、約18メートルの強風の中、日体大の服部翔大選手が首位を独走し、日体大が26年ぶり10度目の往路優勝を果たした。2位は3年連続で早大、3位は東洋大だった。4位の明治大学に続き、5位には5区で関口頌悟選手が8人抜きを見せた法政大学が入った。駒大は9位で終えた。
一方、過酷な5区の山登りで立て続けにアクシデントが起こった。18キロ付近、城西大学の浜本栄太選手が低体温症と脱水症状によりリタイア。さらに、22キロ手前では、中央大学の野脇勇志選手が同じく低体温症と脱水症状により無念のリタイアとなり、中大は28年続いたシード権獲得が途切れた。
最終日の3日は、箱根~東京の復路(5区間、109.9キロ)が行われる。
往路の順位は以下の通り。
優勝 日本体育大学 5時間40分15秒
2位 早稲田大学 5時間42分50秒
3位 東洋大学 5時間42分54秒
4位 明治大学 5時間44分37秒
5位 法政大学 5時間45分39秒
6位 青山学院大学 5時間46分27秒
7位 帝京大学 5時間46分27秒
8位 順天堂大学 5時間46分29秒
9位 駒澤大学 5時間47分12秒
10位 関東学連選抜 5時間47分52秒
11位 山梨学院大学 5時間48分09秒
12位 大東文化大学 5時間48分46秒
13位 中央学院大学 5時間50分05秒
14位 國學院大學 5時間53分03秒
15位 日本大学 5時間54分31秒
16位 上武大学 5時間58分02秒
17位 東京農業大学 5時間59分24秒
18位 神奈川大学 6時間00分03秒
途中棄権 城西大学 記録なし
途中棄権 中央大学 記録なし