東京辰巳国際水泳場で30日、同水泳場の閉館セレモニーが行われ、30年の歴史に幕をおろしました。

東京都江東区にある辰巳国際水泳場は1993年に開業。日本選手権や多くの国際大会が行われ、「水泳の聖地」とも言われていました。

東京五輪では水球の会場として使用。東京五輪で競泳会場になった東京アクアティクスセンターが4月から一般開業することもあり、辰巳国際水泳場は閉館を迎えました。

数々の名レースが生まれたこの会場。2008年には北島康介さんが世界新記録（当時）を樹立しました。

その北島さんがセレモニーに出席し、選手や関係者の前で「世界記録を出したり、いい思い出もたくさん詰まっている水泳場。改めてさみしさを感じる」と話しました。

また、瀬戸大也選手や入江陵介選手、大橋悠依選手といったトップスイマーから辰巳国際水泳場への感謝のメッセージが放映されると、一般利用者からのメッセージボードが紹介される場面もあり、会場は温かい拍手に包まれました。

北島さんはセレモニー後、予定にはなかった報道陣への囲み取材を開くと「ジュニアの頃から練習でも大会でも使用して、ここで日々苦しい思いもしたから（世界新記録のような）いい結果も残せたのかなと思う」と振り返ります。

また、今後主要大会が開催される予定の東京アクアティクスセンターについて「戦う場所は変わってもやることは変わらない。アクアティクスセンターで世界記録が見られるように期待したい」と若手スイマーたちへの期待も口にしました。

辰巳国際水泳場は改修を経て、2025年にアイススケートリンクとなる予定です。