自己最多18HR清宮幸太郎を高橋由伸が直撃「納得できるHRも増えた」10キロ減量&最先端器具で打撃向上
◆“同世代”村上宗隆選手の存在「アイツはもっと上を走っている」
同学年でプロ入り同期のヤクルト・村上宗隆選手とは、高校時代にも練習試合で対戦していた清宮選手。高校通算111HRの記録を持つ清宮選手は当時、捕手を務めていた村上選手の前でスタンドにボールを運んだこともありました。
今シーズン村上選手は56HRと、王貞治さんの日本選手のシーズン最多記録を更新。かつて日本テレビのインタビューに「同世代のなかでライバル。『プロに入ったら負けない』というのが、僕の一番の原動力」と清宮選手について話していました。
清宮選手は村上選手について、「どれだけ打ったり、きょうは良かったと思ってもアイツは常にもっと打っているし、もっと上を走っている」とコメント。村上選手の存在が、常に刺激になるとしています。
◆10キロ減量の手段は“超早歩き”由伸「手の抜けと、バットの軌道が良くなった」
2021年11月、清宮選手はチームの新指揮官に就任した新庄剛志監督から“ダイエット指令”を受け、年明けまでに10キロの減量。今シーズンは自己最多となる18HRをマークしました。
「どうやって体重を落としたんですか?」と高橋さんからダイエット法を聞かれ、「朝食前に1時間くらい、超早歩きして。真っ暗ななかで歩いたりとか」と明かした清宮選手。
高橋さんは「手の抜けと、バットの軌道が良くなった」と、清宮選手の成績向上を分析。5月28日の巨人戦で内角のボールを2打席連続HRにした場面を挙げ、清宮選手も「すごく良かったですね。体が勝手に回った感じ」と、手応えを口にしました。
◆“グリップ2つ”の最先端器具で打撃改造 納得のHRが増加
自主トレで打撃改造に取り組んだ清宮選手は、グリップ2本を組み合わせた、特殊なバットを使用していました。
使い方を高橋さんが気にする中、「悪い言い方をすると、手首を“こねてしまう”のを防ぐための道具です」と清宮選手は解説。インパクトする時に手首が早く返ってしまう癖を治すため、「(このバットは)手首を返さずに振ると打てるようになるんです。(ポイントは)胸郭から、体幹も使って打ち出す」と説明。
今シーズンは「意識しなくても返さないようになった」と、その効果を実感し、「今まではあまり納得できるHRが打てなかったり、『なんか違うな』というのがありました。今年は、良かったときは自分でも納得できるHRも増えたので、そこはすごく変わりました」と、確かな収穫があったと語りました。
◆取材後、高橋さんに貪欲に打撃フォームを質問する清宮の姿
取材後インタビューを終えると、清宮選手は「いいですか?」と高橋さんを制止。打撃フォームについて気になることを高橋さんにぶつけます。
「手と体の距離はとるイメージですか?」と清宮選手が問いかけると、高橋さんは「僕は今の村上選手みたいなパワーはないので、手は体の近くから、体の力を最短で伝えるように打っていました」と回答。清宮選手は「そういうイメージだったんですね。確かに村上はすごく引きつけますね」と納得。
さらに質問は続きます。「どんなイメージで足を上げていましたか?」と聞くと、高橋さんは「膝を意識した方がタイミングを探りやすいのか、つま先を意識した方がいいのか。ボールが来るから早く打たなきゃと思うんだろうけど、ゆっくり打つイメージ」とアドバイスを送るなど、身ぶり手ぶりでおよそ10分にわたって指導が行われました。
実は撮影当時、8月の月間打率は.127とスランプに陥っていた清宮選手。しかし、この撮影以降、清宮選手の打率は3割近くまで上げていました。
番組では9月の好調について高橋さんがコメント。「元々、体重移動して打つタイプの選手。体重移動の流れで体が浮き上がって右の壁が崩れることが多いんですね。それがおさまることで、手首の返し、スピードがつくようになったので、打球も上がってきて打率もきているんじゃないか」と、清宮選手の打撃を改めて解説。「今年をいいきっかけにしてほしいですね」を来季へ期待を寄せました。