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涙の銀メダルから一夜 運命の“抽選”に斉藤立は「来い!来い!来た!」

2024年8月5日 6:59
涙の銀メダルから一夜 運命の“抽選”に斉藤立は「来い!来い!来た!」
混合団体決勝を振り返った斉藤立選手
柔道混合団体の決勝に挑んだ日本は、開催国フランスに3勝4敗の惜敗。涙の銀メダルから一夜明け、選手たちは話題となった最終戦を決める抽選の瞬間を笑顔で振り返りました。

2大会連続で決勝は同じ顔合わせ。銀メダルに終わったリベンジを目指す日本は3勝3敗で、最終戦の組み合わせを決めるデジタルルーレットが行われ、「男子90キロ超級」の対戦が決定。斉藤立選手はフランスの英雄テディ・リネール選手に敗れ、日本が2大会連続の銀メダルとなりました。

試合直後には、斉藤選手が号泣。インタビューでは「本当に顔向けできない。すみませんでした」と涙ながらに話す姿がありました。

一夜明けても会場に映し出されるデジタル方式の抽選が話題。最重量級の金メダリストの階級を引き当てる結果に、決勝は応援に回った新添左季選手は「本当に、立に当たる気がして(笑)、案の定って感じで頑張ってくれました」と率直に振り返ります。

斉藤選手は「必ずおれが来る。本戦で負けてしまったチャンスを挽回する時がきたというふうに思っていたので、“来い!来い!来た!”という気持ちでした」とそのときの心境を話し、「みんなが自分の肩をたたいてくれて『頼むぞ』『できるぞ』と言ってくれて、その気持ちが本当に伝わって。よし、俺がやってやるという気持ちがより強くなりました」と振り返りました。

敗れはしたもののロンドン、リオデジャネイロ、パリと3大会で最重量級の金メダリストであるリネール選手に6分を超える激闘。すべての思いを背負って戦い抜きました。

「個人戦で当たることを想定して勝つためにやってきたので、やっぱり本当に悔しかったです」と一夜明けても悔しさを口にしました。

父は五輪2大会連続金メダリストの故・斉藤仁さん。涙を流した22歳には、4年後ロサンゼルス五輪での奮起に期待です。