“感謝の呼吸”桃田賢斗復活の3連覇
バドミントンの全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)は27日、各種目の決勝が行われ、男子シングルスでは11か月ぶりに復帰した桃田賢斗選手(26)が逆転勝ちし、3連覇を達成しました。
今年1月にマレーシアで交通事故にあい、今大会で11か月ぶりに復帰した桃田選手は、決勝で常山幹太選手(24)と対戦。第1ゲームは、18-15とリードしますが、そこから6連続失点で落としました。続く第2ゲームは、中盤から6連続得点で突き放し、21-12で奪い返しました。
最終第3ゲームは、一進一退の攻防で終盤までもつれますが、「技術、戦略関係なく、気持ちで勝つことができたかなと思います」と死力を尽くし、21-17で勝利。試合時間1時間20分に及ぶ激闘を逆転で制し、大会3連覇を達成しました。
復帰の大会を350日ぶりの優勝で飾った桃田選手は「ホッとしたのが7割、うれしいのが3割という感じですね」「本当に苦しいところで、足が動かないところから一踏ん張りできたというのは、地道にトレーニングしていた成果もあると思いますし、トレーニングしていた分、最後にその部分が強い気持ちになって現れたと思っているので、今回の優勝はすごく自分の中で自信になりました」と振り返りました。
また、人気漫画「鬼滅の刃」になぞらえ「今日のレベルではまだ“柱”にはなれないなと思うんですけど、まだまだ足りないところが多すぎるなと今日の試合ですごく感じました。(支えてくれた人たちの)ベンチを見て『この人たちがついてるから俺は絶対勝てる』という強い気持ちを持つことができたので、“感謝の呼吸”は披露できたかなと思います」と笑顔も見せました。
来年に向けては「年明けからタイオープンが始まりますし、次は海外の選手とやっと試合ができるので、自分の力がどこまで通用するか日本のエースとしてしっかり自覚を持って挑んでいきたいと思います」と決意を語りました。
女子シングルスは奥原希望選手(25)が山口茜選手(23)を17-21、21-14、22-20で破り2連覇を達成しました。
女子ダブルスは福島由紀選手(27)と廣田彩花選手(26)のフクヒロペアが、永原和可那選手(24)と松本麻佑選手(25)のナガマツペアを21-17、21-12とストレートで下し、2年ぶりの優勝を果たしました。
写真:日刊スポーツ/アフロ