「卓球っていいな」水谷&伊藤が悲願の金
◇東京五輪、7月26日、大会4日目
卓球・混合ダブルス決勝、東京・東京体育館
今大会からの新種目、卓球の混合ダブルスの決勝が行われました。五輪初代王者の座をかけて、水谷隼選手・伊藤美誠選手ペアは中国ペアと対戦しました。
水谷・伊藤ペアは最初の2ゲームを連続で中国ペアに奪われます。これまで一度も勝利したことのない相手に、ここから水谷・伊藤ペアが反撃を開始。第3ゲームを奪い、ゲームカウント1-2とすると、第4・第5ゲームも接戦を次々とものにし、ゲームカウント3-2と逆転します。しかし中国ペアに意地を見せられて、第6ゲームを落とすと試合は最終ゲームへ。
金メダルを懸けた最終ゲームでは、水谷選手の強打や伊藤選手の素早いリターンなどで8連続ポイントを奪うと、迎えたマッチポイント。伊藤選手の放ったサーブを最後は相手が返せずに決着。一進一退の攻防が続いた熱戦はゲームカウント4―3で水谷・伊藤ペアが劇的勝利。日本卓球界にとって、オリンピックで初の金メダル獲得の快挙となりました。
◇以下、メダルセレモニー後のインタビュー
主な一問一答
――水谷選手金メダルとっていかがですか
水谷選手
「本当に現実であって欲しいと思います」
伊藤選手
「本当に優勝した瞬間は『え!びっくり!』という感覚で、本当に楽しかったですし、うれしかったですし。まずこういうふうに、試合が沢山できて楽しかったです」
――抱き合った瞬間、顔のあたり気にしてましたね?
伊藤選手「なんか痛かったです」
水谷選手「強すぎたね」
伊藤選手
「強すぎてバーンってきたから『いってぇ~』っていいながら。まぁ、うれしさの方が強かったんですけど。ちょっと痛かったね」
水谷選手「ごめんね」
――水谷選手に声をかけるとしたら?
伊藤選手
「本当にいっぱい、いろんなこと乗り越えてきて、今回が一番乗り越えたんですけど。本当に1戦1戦が楽しくて、卓球っていいなって改めて思いました」
――試合中、笑顔も見えました。
伊藤選手
「きょうは思う存分楽しんでやろうと思いましたし、もちろん0-2までは相手のペースだったんですけど、しっかりあきらめずに3ゲーム目まず1本1本とること集中してやっていったらすごく楽しくなっていきました」
――日の丸つかんでゲッツポーズ、どんな思い?
水谷選手
「本当に、この今まで中国という壁がずっと立ちはだかってきて、勝つことを目標にずっとやってきて、それをきょう成し遂げて、きょう君が代を聴けて本当に感動しました」
――伊藤選手に声をかけるとしたら?
水谷選手
「めちゃくちゃ頼りになりました。彼女じゃなきゃ優勝できなかったと思いますし、本当に僕は幸せです」
――テレビの前の人にメッセージを
水谷選手
「夜遅くまで熱い応援本当にありがとうございます。皆さんの声援が力になって金メダルという結果をつかむことができました。本当にありがとうございました」
伊藤選手
「毎日夜遅くまで沢山の応援ありがとうございます。本当に1日1日が楽しかったです。私自身はまた明日からもシングルスが始まります。しっかり気持ちを切り替えて、そして勢いに乗って1戦1戦勝ちに行きます」
伊藤選手は、27日女子シングルス3回戦に臨みます。
写真:西村尚己/アフロスポーツ