近江 V候補・大阪桐蔭を破り3回戦進出
◇第103回全国高等学校野球選手権大会10日目(23日 阪神甲子園球場)◇2回戦 大阪桐蔭(大阪)4-6近江(滋賀)
夏の甲子園は大会10日目を迎え、滋賀の近江が大阪桐蔭との近畿勢対決を制し3回戦進出を果たしました。
近江は初回、先発・山田陽翔投手が満塁のピンチを迎えると、大阪桐蔭の宮下隼輔選手に走者一掃のタイムリー2ベースヒットを許し、いきなり3点を献上。2回にも1点を追加され、序盤4点のリードを許します。
それでも近江は3回・4回・5回と1点ずつ小刻みに得点を重ねると、7回に新野翔大選手のタイムリーで4-4の同点。さらに8回、途中出場の山口蓮太朗選手が2点タイムリー2ベースを放ち、逆転に成功しました。
4点差を跳ね返した近江は6-4で優勝候補・大阪桐蔭に勝利。夏の甲子園ではベスト8入りを果たした2018年大会以来、3年ぶりとなる3回戦進出を決めました。
勝利した近江の多賀章仁監督は「今日は食らいついていこうと、攻めの気持ち、チャレンジ精神だけはしっかり持って戦うと(選手に)言っていました。こんな勝利は後にも先にも初めてです。きょうは100試合ぐらいの値打ちがあるかなと。今もまだ勝てたのが信じられない気持ちで、『勝ちに不思議の勝ちあり』という言葉を改めてかみ締めています」と、喜びを語りました。
決勝打を放った山口選手は「3年生のみんなが満塁(のチャンス)をつくってくれて、外れたメンバーの気持ちも背負って、後悔なく全力で(バットを)振ろうと思った。打った瞬間は信じられなくて鳥肌が立ちました」と明かし、「最後の最後まで何が起こるか分からないので、その気持ちを忘れずにやれた」と、振り返りました。そして次戦に向けては「自分たちは(試合終了の)サイレンが鳴り終わるまでずっと攻め続けたいと思います」と、気を引き締めました。
近江は3回戦、岩手の盛岡大付と対戦します。