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片岡安祐美氏が語る甲子園での女子高校野球

2021年8月26日 20:50
片岡安祐美氏が語る甲子園での女子高校野球

今月23日、女子高校野球の決勝が史上初めて甲子園球場で開催。神戸弘陵が4-0で高知中央に勝利し、5年ぶり2度目の日本一に輝きました。

この決勝の解説を務めた片岡安祐美さんがインタビューに応えました。

Q.改めて女子高校野球の決勝を振り返っていかがですか。

感動しました。うらやましかったです。時代って変わるんだなぁ、歴史って変わるんだなぁと思いました。「こんな日が来るんだな」という感想が一番です。これまで女子野球に携わってきた全ての人の思いが形になった瞬間で、全ての方たちの胸に刻まれた歴史的な瞬間になったことは間違いないと思います。

Q.実際に決勝を見た感想はいかがですか。

いざ甲子園で女子選手たちがプレーしている姿を見て、時代って変わるんだなぁ、歴史って変わるんだなぁ、と思いました。

彼女たちがレベルの高いプレーを全力で見せてくれるというのが甲子園という舞台にも合っていて、彼女たちのプレーの素晴らしさにも感銘を受けました。

Q.優勝した神戸弘陵はどんなチームでしたか。

創部3年目で全国制覇していて、今まで3度の全国制覇を誇る強豪校であることは間違いないですし、部員数も60人を超えて全国的に見ても多いです。

先発の日高投手は素晴らしく、100点満点のピッチングをしたと思います。守りからリズムを作ってワンチャンスをものにする監督の執念と、それに応えた選手たちの技術が素晴らしかったです。

Q.3年前の全日本中学野球選手権(ジャイアンツカップ)で胴上げ投手となった島野愛友利(あゆり)選手が、女子高校野球の舞台でも胴上げ投手に輝きました。

練習で人一倍努力をされる選手というのを聞いたことがあります。だから中学時代の東京ドームでの優勝投手、高校でも甲子園での優勝投手ということを経験できたと思います。

彼女の努力、苦労、野球への向き合い方、日頃からの練習への取り組み方があるからこういうチャンスを神様が与えてくれたと思います。それをものにできる実力はもちろんですし、神様を味方にできるくらい素晴らしい選手だと思いました。

Q.惜しくも準優勝となった高知中央について

創部3年目で初期メンバーがようやく3年生、今まで全国大会1勝もしたことなかったチームが今大会の1勝を機にトントン拍子で決勝まで行けたのは、試合を重ねるごとにどんどん強くなっていたチームだという印象です。得点圏にはランナーを進めましたが、神戸弘陵の方が上でした。好投した先発の和田投手もまだ2年生なので、また来年が楽しみなチームです。

Q.この試合を機に女子野球が広まっていくのではないでしょうか。

これだけたくさんの人が注目してくださって、うれしさと感謝しかありません。初めて女子野球を見た人がいると思うので、色んな感想を持たれたと思います。でも知って頂けたというのが一番うれしいしありがたいです。

初めて女子高校野球が甲子園球場でプレーさせて頂いて、女子野球に携わる全ての方たちの思いが報われた1日になったと思ったと同時に、これが新たな歴史の1ページ目になったと思うので、今年限りではなく、来年、再来年と続けてくださればうれしいです。

Q.女子野球を始めようとする少女にメッセージをお願いします。

神戸弘陵と高知中央のプレーを見て、明日から野球やると言い始める女の子もいると思います。それぐらい歴史的なことだし、これからもっと発展すると思います。

女の子でも「目指せ甲子園!」と言っていい時代が来たと思っているので、あきらめず大好きな野球を全力プレーで楽しんでいただければと思います。