上地結衣がパラ決勝へ「上を行く、勝つ」
2日、東京パラリンピックの車いすテニス女子シングルス準決勝を制した上地結衣選手が、試合後のインタビューに答えました。
準決勝ではパラリンピックの過去2大会で敗戦している、A・ファン クート選手(オランダ)との対戦。強烈なフォアハンドや巧みなスライスショットに苦しめられる場面もありましたが、2-0(6-2、6-2)でストレート勝利を果たし、初の決勝進出を決めました。
3日の決勝では世界ランキング1位、D・デ フロート選手(オランダ)と対戦します。
以下、試合後の上地選手のコメント
――見事決勝進出。今の気持ちは?
「過去2大会で敗れていたファン クート選手に、3度目のパラリンピックでの対戦で勝つことができたのはすごくうれしいですし、よかったなとホッとした気持ちもありました。ただ自分のパフォーマンスでいうと、主導権を常に握れていたわけではないですし、スコアこそ離しましたけど危ない場面もたくさんあったので、明日の試合ではそういった後悔が全くなく試合を終えられるように次に向けて準備したいと思います」
――手の内がわかっている中での対戦。どういうところを意識した?
「特に今日の試合に関しては、彼女はスライスを持ち味にしていて、スライスの精度でいうと本当に世界1、2を争うぐらい。私もスライスをしていては彼女には勝てないと思うくらいなので、私はリオ大会前からバックハンドのトップスピンを習得するように心がけていたのですが、それがリオ大会では間に合わなかった。今回5年間かけてその精度を磨いたことが前回大会までとは一番違ったところで、(相手が)わかっていても対応することを難しくさせられたのではないかと思います」
――決勝への意気込み
「試合中、『ここで負けていいのか』という風に自分自身でも問いかけていましたし、そういう気持ちにさせてもらえたのは決勝で当たるデ フロート選手が先に決勝進出を決めている、彼女とやはり対戦したいという気持ちがあったから。次はその気持ちではなくて、『彼女の上を行く、勝つ』という気持ちで臨みたいと思います」
写真:ロイター/アフロ