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銀の上地結衣「国枝選手をいつか超えたい」

2021年9月5日 15:31
銀の上地結衣「国枝選手をいつか超えたい」

東京パラリンピックの車いすテニス、女子シングルスで銀メダルを獲得した27歳の上地結衣選手。5日、会見に臨み「今持っている力は出し切って戦いを終えることができたと、決勝を終えたときに思った。でも金メダルをお見せしたかった。本当に悔しい結果」と、悔しさをにじませました。

初出場のロンドン大会ではメダルなしに終わり、リオ大会では銅メダル、今大会では銀メダルを獲得した上地選手。「ロンドン大会で国枝選手が金メダルを取った瞬間に、自分もあそこにいきたいと思ってからの9年間、取り組んできたことに悔いはない」と、ここまでの道のりを振り返りました。

また、常に背中を追い続けてきた国枝選手が金メダルを獲得したことについては、「ロンドンの時は遠い存在で、同じ日本代表のメンバーとして行かせていただくだけでもうれしかった。リオ大会では同じ銅メダルを獲得できて、少し近づくことができたと思っていたけど、今回の決勝までの試合を見て、圧倒的な強さ、ブレない精神力。また離されてしまったなと。まだ、全然追いつける距離ではなかったんだなと思った」と、素直な思いを口にしました。

「少しでも近づきたいと思って背中を追いかけて、今大会では一緒に並ばせていただくチャンスまではつかんだけれども、それをつかむことができなかった悔しさはある。国枝選手の存在は常に前にあって、背中を見せ続けてくださる環境にいさせてもらうことは感謝でしかないですし、いつかその背中を超えたい」と、決意を新たにしました。

今後に向けては「全米オープンが終わってから考えたいけど、まだまだ自分の成長する姿をみなさんに見ていただきたいし、自分の可能性に自分も期待したいという気持ちがある」と、語りました。

一方、女子ダブルスで上地選手と共に銅メダルを獲得した26歳の大谷桃子選手は、「率直にうれしい。上地選手とダブルスを組むからには、メダルをという思いでやってきたしプレッシャーもあった」とコメント。さらに「国枝選手、上地選手のシングルス決勝で、勇気づけられるプレーや諦めない姿勢を見てすごく思うところがあった。パリではもっといい色のメダルを獲得できるように頑張っていきたい。今まで車いすテニス界を国枝選手、上地選手が引っ張ってくださっていたので、今度は3人で引っ張っていけるような存在になりたい」と、今後を見据えました。

写真:アフロスポーツ
※左:大谷選手 中央:上地選手 右:国枝選手