車いすバスケ男子 惜敗も史上初の銀メダル
◆東京パラリンピック大会最終日・車いすバスケットボール男子決勝 日本60-64アメリカ(5日、有明アリーナ)
準決勝でイギリスを破り、史上初のメダル獲得を確定させた車いすバスケットボール男子日本代表。金メダル獲得へ、5日の決勝で前回覇者のアメリカと対戦しました。
第1クオーターから藤本怜央選手が3ポイントシュート、香西宏昭選手が3回連続で2ポイントシュートを成功させるなど、試合を優位に進めた日本。第2クオーターで逆転を許すも、第3クオーターを46-45とリードして終えました。
勝負の最終第4クオーター。日本はスタートからリードを広げますが、アメリカに4回連続で2ポイントシュートを許すと、残り5分をきったところで56-57と逆転されました。その後、日本は追い上げを見せましたが、終盤に再び引き離され、60-64で試合終了。金メダルには惜しくも届きませんでしたが、過去最高7位の日本は史上初となる銀メダルを獲得しました。
以下、日本代表選手の主なコメント
◆豊島英選手(主将)
「一つ目標にしていたメダル獲得が達成できて、本当にうれしく思う。全然、キャプテンらしいことはできていないけど、みんなに支えられながら、苦しい時も楽しい時も一緒に支え合ってきた。みんなあってのメダルだなと思っていて、この仲間、本当に一生の宝物だなと。最後、金メダルを取って皆さんにもっと楽しいバスケットボールをお見せできたらと思っていた。銀メダルで少し残念ではあるけど、日本の(メダル)獲得数に車いすバスケットボールが入ることができて本当にうれしい」
◆藤本怜央選手
「全国の皆さんに背中を押されながら、自分たちのバスケットを40分間出せた。120%の力で、思いっきりぶつかって結果が出たので、僕たちがやってきたことは十分出せたし、続けていれば報われるなと、本当に思った。(自分自身)5大会目にして日本の皆様の支えや家族の支え、妻の支えなど、自分が競技に専念して、もうこれ以上できないというパフォーマンスを最後の最後に出せたのは、自分の人生のなかで宝になった」
◆香西宏昭選手
「銀メダルを獲得できたことをすごく誇りに思う。(メダルは)重い。メダル自体も重いけど、ここまでかかって、やっとメダルが取れてすごくうれしい。高さのない日本はなかなか今まで勝てなかったけど、戦い方によっては勝てる、戦うことができることが証明できたと思う。ここからが日本のスタートになってくるし、これからは追われる立場になって、勝ち続ける難しさをこれから多分感じていくと思う。(チームメートとは)つらい時も、いい時も、みんなで鼓舞をしたり、きつい練習もお互い激励しながら頑張ってきた。みんなでやってきたことで、ここにいる12人以外も一緒に戦ってきてくれた。本当にみんなに感謝したい」
◆鳥海連志選手
「(2016年の)リオパラリンピックから『結果を出す』と言い続けて、厳しい時期をずっと過ごしてきたけど、ブレずに言い続けたことが現実になって、それが何よりうれしい。ベテランから若手まで、全員このチームにかける思いが強かったし、全員で出せた結果かなと感じる。(東京パラリンピックで)注目していただいて、この熱をしっかりと燃やしたまま、パラリンピックスポーツ、車いすバスケットボールが日本に根付くことを目指して、しっかり盛り上げていきたい」
■最終成績
金メダル アメリカ
銀メダル 日本
銅メダル イギリス
4位 スペイン
5位 オーストラリア
6位 トルコ
7位 ドイツ
8位 カナダ
9位 イラン
10位 韓国
11位 コロンビア
12位 アルジェリア
写真:ロイター/アフロ