長嶋氏激励も巨人打線沈黙 阪神に敗戦
25日、セ・リーグ3位の巨人は東京ドームで2位の阪神と対戦。試合前には、長嶋茂雄終身名誉監督が訪れ、「1994年の10・8決戦みたいになるかもしれません。最後まで分からない」とチームを激励。しかし打線が沈黙し、阪神に0対3で敗れました。
「0点じゃね…」試合後の原監督の言葉が全てを物語っていました。金曜(24日)から始まった、2位・阪神との直接対決。前日(24日)の試合は9回に追いつかれて引き分け。迎えた25日の試合は、中5日で登板したエース・菅野智之投手が好投。要所を締めるピッチングで、阪神打線を6回まで無得点に抑え込みます。
しかし、阪神の先発・高橋遥人投手の前に打線が沈黙。3回まで1安打に抑えられると、4回の攻撃の前、村田修一コーチを中心に円陣を組み、高橋投手攻略を狙いますが、その後もチャンスすら作れない厳しい展開。先発の菅野投手は終盤につかまり、8回途中3失点。打線も8回まで2安打のみに抑えられ、全く援護ができません。
それでも、9回に勝利への執念を見せます。松原聖弥選手、坂本勇人選手、ウィーラー選手がヒットを放ち、1アウト満塁の、この試合初めてとなるチャンスを作ります。しかし、後続の丸佳浩選手、代打・亀井善行選手が続けず、阪神・高橋投手の前に完封負け。逆転優勝へ向けて、巨人にとっては痛い敗戦となりました。
原監督は、「最後まで粘り強く行けたと思いますね」と総括し、「明日もベストを尽くします」と早くも気持ちを翌日へスイッチ。
この日は長嶋茂雄終身名誉監督が東京ドームを訪れ、試合前にチームを激励。「今は3位だけど、まだまだこれから。1994年の10・8決戦みたいになるかもしれません。今年は最後の最後まで分からない。絶対に勝つと信じています」とコメント。1994年、同率首位で並んだ巨人と中日のリーグ最終戦までもつれた伝説の一戦を引き合いに出し、熱いエールを送っていました。
しかし、勝ちきれなかった巨人。大事な3連戦はこれで1分け1敗となり、2位・阪神とのゲーム差は3に広がりました。巨人は、残り22試合。逆転優勝への望みをつなぐべく、25日はマウンドを中4日で山口俊投手に託します。
撮影:読売巨人軍