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長嶋茂雄さん 文化勲章受章の喜びを語る

2021年11月3日 20:33
長嶋茂雄さん 文化勲章受章の喜びを語る

長年にわたる日本プロ野球の発展、東京五輪の盛り上げに貢献したなどとして、プロ野球界で初めて文化勲章を受章した読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さん(85)が日本テレビに喜びを語りました。インタビューの途中には、野球界に対する熱い思いを口にしました。

▽以下、インタビューの主な一問一答

――受章の率直な感想は?

「正直なところ、まさかなるとは思わなかったですね。驚いているところです。章が章だからね。未だかつてプロ野球の人達の中で初めてと言うことを聞いて、大変うれしく思います。そういう点においてはこの章は意義あることだと思います」

――スポーツ界では古橋廣之進さん(水泳)以来の受章ですが、お会いしたことは?

「1度か2度あると思いますね、昔ね。まだ小さい時にね。当時も『やっぱりすごいな、この章はすごいな』ということを聞いていました。あれから何十年と歴史がたっているうちに、やっぱり日本の中でも(この章は)何とも言えないものではありますね、普通の章とは違ったね」

――受章の理由の一つは、プロ野球長年の発展に務めたことですが、プロ野球に対する貢献という部分においてはどう受け止めている?

「やっぱりプロ野球では一生懸命やってきたんですが、中には本当に一生懸命頑張ってやってきている選手がたくさんいると思うんですよね。そういう人たちがまたこういう章をもらって、何とか自分自身の役に立っていくと思うと、非常に良いことだと思いますね」

――受章理由の中には東京オリンピックの開会式でオリンピックを盛り上げたこともあるが、監督にとってオリンピックとは?

「オリンピックの場合は、何とも舞台が違うしね。それが日本でやってまた世界のオリンピックに参加できたことは何とも言えないところがありますね」

――五輪を数多く取材した中で、自分の参加したオリンピックの感覚は全然違うもの?

「そうですね、やっぱり日本の中でやったこと自体はすごい良いと思う。昭和39年にアジアで初めて(五輪を)やって、また五輪が日本で行われて、日本でやることは、やっぱり相当素晴らしい、何とも言えない感じがあります」

――前回の東京五輪の開会式はスタンドから見ていたと思いますが、今回の東京五輪の景色はどうでしたか?

「今度はね、いつもとは違う歴史があるように思いますね。今年の場合、コロナの中で皆が一緒になってこの大会を盛り上げた、これは何とも素晴らしい輝きを感じまして、何とも言えないと思った」

――野球界において、変わってほしくないところは?

「プロ野球はファンがあってこそ。ファンあっての野球を一生懸命頑張っている中、もっともっとファンが喜ぶような方向に持って行くことが良いことだと思います」

――今年は精力的にジャイアンツ球場にも行って、直接選手達を指導していたが、もう1回監督やってみたいと思ってらっしゃるのかと思いましたが、そのあたりはいかがですか?

「ははは(笑)。まあ、今の場合じゃ肉体的に無理でしょうから。気持ちだけはそういう気持ちでやっています」

――選手時代・監督時代を思い出すことはある?

「いろいろありますね。長い間野球というものは色んなことがあったと思います。その中でこういう章をもらって、昔の時代の色んなことを思い出します。9連覇もあれば、オリンピックにしろ、いろいろありますからね。素晴らしいそういう時代を一生懸命やってきたことが一番良かったような気がします」