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箱根から世界へ!東京五輪出場4選手が共演

2021年11月23日 21:07
箱根から世界へ!東京五輪出場4選手が共演

毎年恒例の箱根駅伝シンポジウムが22日に開催されました。今年のパネリストは、今夏の東京五輪男子1万m代表の伊藤達彦選手(Honda・東京国際大学OB)、相澤晃選手(旭化成・東洋大学OB)、同男子マラソン代表の中村匠吾選手(富士通・駒澤大学OB)、服部勇馬選手(トヨタ自動車・東洋大学OB)の4人。

箱根駅伝創設の原点“箱根駅伝から世界へ”を体現し、今夏の東京五輪に出場した現役のトップランナーが、「箱根路と東京五輪」をテーマに、2時間にわたってトークを繰り広げました。

“箱根駅伝と世界はつながっている?”という質問に対して、「僕は、つながっていると思います」と、きっぱりと言い切ったのは服部選手でした。「箱根駅伝を走りたいと思って大学に入学して、その夢がかなったので、次の目標はオリンピックというふうに、目標を変えていきました。箱根駅伝がなければ走ることもなかったでしょうし、箱根駅伝があったからこそ、世界の舞台に立つことができたと思う」と言葉を続けました。

中村選手は、大学3年時にオリンピックの東京開催が決まった時から「大八木(弘明)監督とマラソンでオリンピックに出場したい」という目標を持って、努力を重ねてきたと言います。「箱根駅伝は非常に注目度が高いので、オリンピックなどの大舞台で力を発揮することにつながっているし、箱根駅伝の20kmを走るスタミナ、スピードはマラソンをやる上でプラスになった」と、箱根駅伝に向けた取り組みをマラソンランナーとなった現在につなげました。

「もともと大学で競技をやめようと思っていた」と言う伊藤選手は、箱根駅伝に出場したことで、人生が大きく方向転換したそうです。「箱根駅伝を走ったおかげで社会人でも続けようと思ったし、競技への自信がついた。箱根のおかげで今の自分がいる」と、箱根駅伝で活躍し、オリンピアンへと駆け上がっていきました。

「箱根駅伝に向けて1年間生活を送っていたといっても過言ではない」と話すのは相澤選手です。「東洋大では、寮生活もしっかりやろうというのが監督の方針。身の回りのことが自分でしっかりできていないと、競技力も上がってこないので、今に生きていると思う」。箱根駅伝を目指した日々が、今の相澤選手の基盤となっているようです。

一方で、「箱根駅伝に出ること自体が目標の選手もいれば、“箱根駅伝で優勝したい”、“区間賞をとりたい”、“世界を目指す”など、いろんな目標を持った選手がいてもいい。もっと自分の色を出していける大学生活を送ってほしい」と現役大学生に向けてエールを送りました。

最後には、東京五輪を終えて、それぞれの現在の目標を表明しました。

◇伊藤選手
「1万m26分台!!」「ニューイヤー駅伝初優勝」

◇相澤選手
「パリ五輪入賞」「5000m日本新」「1万m26分台!!」

◇服部選手
「パリオリンピック、マラソン入賞」「2時間3分台で走る!!」

◇中村選手
「強いマラソン選手になる!!」

4選手ともまだ20代。今夏の東京五輪の経験を糧にし、来年の世界選手権ユージーン大会(アメリカ)、そして、3年後に迫ったパリ五輪に向けて、目標を新たにし、すでに再スタートを切っているようです。

次の箱根駅伝でも世界に羽ばたくランナーは生まれるのでしょうか。第98回箱根駅伝は来年1月2日・3日に開催される予定です。

※写真左上:伊藤選手、右上:相澤選手、左下:中村選手、右下:服部選手