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ネッツ渡邊雄太「間違いなく自分のベストシーズン」NBA激動の5季目を総括 次なる目標は「チームを勝たせる存在になりたい」

2023年4月29日 7:01
ネッツ渡邊雄太「間違いなく自分のベストシーズン」NBA激動の5季目を総括 次なる目標は「チームを勝たせる存在になりたい」
NBA5年目を振り返ったネッツの渡邊雄太選手(写真:AP/アフロ)
バスケットボールNBAで日本人最長5年目を終了したブルックリン・ネッツ渡邊雄太選手が28日、取材対応を行いシーズンを振り返りました。

「過去4年間に比べて5年目が間違いなく自分のベストシーズンだった」と語る渡邊選手。

5年目は険しい道のりからのスタートでした。4年目を過ごしたトロント・ラプターズを離れ、ブルックリン・ネッツと無保証キャンプ契約から5年目がスタート。

開幕ロスターを保証されていない中、プレシーズンマッチに全4試合出場し、1試合平均15.0分間の出場で5.8得点、3.0リバウンドを記録。過酷なメンバー争いを戦い抜き、開幕ロスターを勝ち取ることができました。

チームに残れるか分からない状況で部屋を借りられず、ホテルの部屋を借り不安と戦っていたという渡邊選手。「この先どうなるのかな」と当時の心境を吐露。

それでも開幕直後は、ケビン・デュラント選手やカイリー・アービング選手らNBAを代表するプレーヤーと共にコートへ立った渡邊選手。成功率44.4%のスリーポイントシュートを武器に輝きます。

「意識していたのは自分の役割に徹すること。(相手の)ディフェンスがケビンやカイリーに寄るので、自分が空いたら思い切って打っていこうとやっていた」と当時を振り返りました。

ところが2月にその2人が電撃トレード。「勝負を左右する時間で、一緒にコートに立てていたのは幸せな時間だった」と2人の思いを語った渡邊選手ですが、チームも変化していくことになりました。

「トレード前はしっかり活躍することができていたので、しょうがないと割り切った」とチーム事情を理解し前を向いた渡邊選手。

新加入の選手が入り、自身の出番が減る中で、「今まで試合に出られていない時間の方が長かったので“今までと同じことをやり続けよう”と気持ちを切り替えた」と過去の経験が生きたといいます。

最終的にはレギュラーシーズン58試合に出場し、1試合平均5.6点をマーク。ともに自己最高の成績を残し、「過去4年間と比べてこの5年目が間違いなくベストシーズンだった。自分の成長を感じている」と激動のNBA5年目を終えました。

チームは地区6位でプレイオフに進出しましたが、東地区3位のフィラデルフィア・76ersを相手に4連敗。渡邊選手はプレイオフ1試合の出場にとどまりました。

「ここで自分を出してもらえたらという場面がいくつもありました」と悔しさをにじませながらも、「次はあそこに自分が出て活躍してチームを勝たせる存在になりたい」とその目は早くも来季を見据えています。