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“米野球殿堂入り”イチロー氏、地元から祝福の声続々!母校・愛工大名電の野球部員が明かした粋なサプライズとは?「イチローさんの後輩なのだと思えたことが本当に嬉しかった」

2025年1月25日 12:00
“米野球殿堂入り”イチロー氏、地元から祝福の声続々!母校・愛工大名電の野球部員が明かした粋なサプライズとは?「イチローさんの後輩なのだと思えたことが本当に嬉しかった」

アメリカ野球殿堂入りが発表されたイチローさん。“日本選手初”となる快挙に、地元・愛知県豊山町や母校の野球部員は喜びに沸いていました。

地元・豊山町から祝福の声が続々

“喜びの会見”の3時間前。イチローさんの地元、豊山町役場には、早朝から職員たちの姿が。偉業の発表を、今か今かと待ちわびていました。

職員:
「殿堂入り、入りました!」

日米での殿堂入りを祝い、役場には長さ約10メートルの垂れ幕が掲げられました。

豊山町にはイチローさんの、“芸術的なバッティング”の基礎をつくった場所も。バッティングセンター『空港バッティング』です。

スーパースターの幼き日々を間近で見ていた、『空港バッティング』前田さんは、喜びと今後の楽しみを語りました。

『空港バッティング』オーナー 前田岩夫さん:
「日本人初であれだけ長い歴史のある大リーグで、殿堂入りしたのは非常にうれしいこと。記録の内容はすごいので、当然と言えば当然かもしれませんけどね。私としては、野球の指導者としての彼の野球を見たいです」

手紙に綴った、イチローさんへの“感謝の気持ち”

そんなイチローさんの母校『愛工大名電高校』。発表をうけ、中京テレビは野球部を訪ねました。

高校時代のコーチ・倉野光生監督は“殿堂入り”について、「すごいことですね」と嬉しさを滲ませ、「日本の殿堂入りも歴史的なことで、愛工大名電の現役だったイチローが日本で殿堂入りした。その一週間後、日本人初で歴史を塗り替えた」と祝福。続けて、「彼の地道な努力とイチローを育ててくれたお父さん、ほんとに周囲のみなさん、喜びに満ちあふれているんではないかと」と話しました。

“先輩”が成し遂げた快挙に、野球部員たちも思わず笑顔。「日本人初の快挙ということで、すごくイチローさんと同じ高校であることに誇りを持ってます」、「憧れの先輩が野球殿堂入りになって、すごいという気持ちと後輩として、うれしいという気持ちでいっぱいになりました」と“後輩”としての喜びを語りました。

イチローさんが同校を卒業してから30年以上。今もイチローさんに憧れて、入部する部員が多くいるといいます。

2024年11月。そんな憧れのイチローさんが突然、母校のグラウンドに訪れました。

キャプテンの山口泰知さん。実はこの数か月前、イチローさんに手紙を送っていました。

手紙に綴ったのは、イチローさんへの“感謝の気持ち”。

山口泰知さん:
「こちらが自分がイチローさんからバッテ(バッティング手袋)をいただいた時に、監督さんにどうしてもイチローさんに送りたいということで送った手紙の内容となります」

去年の夏の大会前、イチローさんから『愛工大名電高校』野球部の選手全員に贈られたバッテイング用手袋。

どうしても、その、お礼を伝えたかったのです。

<山口さんがイチローさんに宛てた手紙(一部抜粋)>

ぼくは愛工大名電69期生、主将の山口泰知です。
先日はバッティンググローブをプレゼントしていただき、
本当にありがとうございました。
記念に飾っておきたい思いも強かったのですが、
さっそく使わせていただくことにします。
何よりうれしかったのは、
僕たち後輩のことを見てくれているんだと感じたことです。
イチローさんはやはりどこか遠い存在のように感じてしまいますが、
改めて僕はイチローさんの後輩なのだと思えたことが、
本当にうれしかったです。

手紙を送ってから4か月後。母校のグラウンドに訪れたイチローさんは、まっ先に山口さんの名前を呼び、手紙のお礼を伝えたと言います。

「イチローさんに実際に『山口選手!』と言われて、えっ?て思いました。自分の名前を知っているのかと思って」と、当時の心境を明かす山口さん。続けて「自分の手紙が届いたことが、まずうれしいですし、その手紙に応えてくれたイチローさんには感謝の気持ちしかないです」と話しました。

「いつかまた野球を続けていれば必ず会える」

実は、小学校まではソフトボールに打ち込んでいた山口さん。中学校に上がって、野球に切り替えた大きなきっかけがイチローさんでした。

山口泰知さん:
「WBCのイチローさんがセンター前ヒットを打ったあのシーンは、自分の野球人生のきっかけというか、勇気をもらえているシーンのひとつです」

2009年のワールドベースボールクラシック決勝の韓国戦。

この大会でそれまで、不調に陥っていたイチローさんが、優勝を呼び込む劇的な決勝タイムリーを放ったのです。

「野球をやりたい。日本に勇気を与えたというか、見ている人たち全員に勇気を与えるプレーで、自分もいつかあのようなプレーをしてみたいと」と野球への思いを話す山口さん。

イチローさんが母校を去るときに言った言葉は、野球部員の励みにつながっています。

山口泰知さん:
「“いつかまた野球を続けていれば必ず会える”という言葉をいただいて。信じて自分も野球を続けてプロを目指して、またいつかイチローさんに会えたらいいなと思っています」

名実ともに世界のスーパースターとなったイチローさん。野球少年たちに大きな夢を与えています。

イチロー節炸裂「1票足りないというのが良かった」

殿堂入りを果たしたイチローさん。今回の発表について“イチロー節”がいくつか飛び出していました。

殿堂入りは電話で通達。イチローさんは、通達が予定されていた時間に待機していましたが、電話がなかなか来なかったことについて、こんなコメントを残していました。

イチローさん:
「15分過ぎても電話がなかったの、 殿堂入りないんじゃないかと不安になった」

無事に殿堂入りしたイチローさん。394人中393人が投票し、投票率は99.75%。満票には惜しくも1票足りず。ここでもイチロー節が炸裂しました。

イチローさん:
「1票足りないというのが良かった。自分なりの完璧を求めて、進んでいくのが人生だと思う」

歴史を塗り替えた “殿堂入り”。世界のスーパースターとなった今なお、後輩たちにエールを贈り続ける“先輩・イチローさん”が成し遂げた快挙に、地元と母校は喜びに包まれていました。

最終更新日:2025年1月25日 12:00
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