【テニス】大金星 ジャパンオープンで20歳の望月慎太郎が世界トップ10に大逆転勝利でベスト8
1回戦でツアー大会初勝利をあげた20歳の望月慎太郎選手が大会第1シードのテイラー・フリッツ選手(アメリカ)に逆転勝ちの快挙です。
世界ランキング215位の望月選手は17日の1回戦で同31位のアルゼンチンのトマス・マルティン・エチェベリ選手をやぶり2回戦に進出。しかし2回戦の相手は更なる強豪、世界ランク10位につけるフリッツ選手。去年のこの大会の優勝者でもあり、第1シードの選手です。
勝てばベスト8という試合。第1セットはゲームカウント0-6と1ゲームも取れずに失い「これは勝てない」と格の違いを感じた望月選手。しかし「自分のプレーに集中して、100%の力を出そう」と覚悟を決めて臨んだ第2セットからは流れが変わります。
ストロークからネットプレーへとつなぐ望月選手の本来のプレースタイルを見せはじめると、サービスゲームもキープが可能になります。ゲームカウント3-3からの第7ゲームで初めてフリッツ選手のサービスゲームをブレイクすると、そのまま第2セットを6-4で奪います。
しかし最終・第3セットは、4大大会のウィンブルドン、全米オープンでベスト8の実績を持つフリッツ選手が先行。サービスゲームを先にブレークされゲームカウントは2-5と望月選手は窮地に追い込まれます。
しかし、スイッチが切り替わった望月選手はひるまずプレー。スーパーショットも飛び出します。サービスゲームをキープし3-5として第9ゲーム、フリッツ選手のサービスゲームをラブゲームでブレーク。
これでますます波に乗り、精神面でも優位に立った望月選手。タイブレークも7-2で圧倒し金星をあげました。
逆転で敗れたフリッツ選手は「第1セットは(望月選手は)215位のプレーだったが、第2、第3セットはトッププレーヤーと同等だった」(日本テニス協会の広報部の大会公式HPによる)と望月選手を評しています。
大歓声で後押しした地元・日本のファンの前での番狂わせ。準々決勝は20日の夜に予定されています。
望月選手は今大会、ワイルドカード(主催者推薦)での出場。プロ転向したのは2021年11月という20歳のニュースター。1回戦での勝利がATPツアー大会での初勝利で、この2回戦での金星が2勝目となりました。
▽望月慎太郎
20歳 神奈川県川崎市出身
2021年11月プロ転向
2023年ウィンブルドンで自身初の4大大会本戦出場(1回戦敗退)
2024年10月17日 ATPツアー大会12試合目で初勝利