◇東レ・パンパシフィック・オープン　シングルス2回戦(28日、有明コロシアム)

今大会限りで現役引退する土居美咲選手が、2回戦で敗れ現役生活にピリオドを打ちました。

世界ランク331位の土居選手は、(同)6位の第4シード、サカーリ選手(ギリシャ)に3-6、1-6のストレート負け。それでも最終ゲームでは見事なロブショットで、相手選手からも拍手。敗れた後は対戦選手と長時間抱擁をかわし、涙をこぼしました。

試合後は、ともに競い合い日本女子テニス界を引っ張った奈良くるみさんが花束を持って登場。「最後の1ポイントまでベストパフォーマンスを見せてすごかった。ここから先も、いい仲間として頑張っていきましょう。本当にお疲れさまでした」とねぎらいの言葉を送られます。

土居選手は「何を言っていいかよく分からないですが、とにかく本当に幸せなテニス人生だったと思います。こうやって(奈良)くるみに花束を渡してもらって、ずっと一緒に駆け抜けてきたので、2人でコートで終わることができて本当に良かったなと思います」とときより言葉をつまらせながらスピーチ。

引退を表明し最後として今大会に臨み、予選を勝ち上がり本戦に出場。そして26日には1回戦で世界49位の選手に勝ち上がってきました。

「この大会を最後と決めて、予選からの戦いになって正直ここまで戦えるとは思っていませんでした。1回戦、そして今日サカーリ選手と戦って、こんなに素晴らしい最後になるとは思っていなかったです。とてもうれしい終わり方ではありますが、彼女はまだ準々決勝がありますので皆様、ぜひ彼女の応援よろしくお願いします」と相手選手にも感謝を伝え、コートに別れを告げました。