×

斎藤佑樹、野球場をつくる! 子どもたちの未来のため「自分の手で」…重機で穴掘りも 栗山英樹さんに教わる“極意”『every.特集』

2024年4月7日 16:29
斎藤佑樹、野球場をつくる! 子どもたちの未来のため「自分の手で」…重機で穴掘りも 栗山英樹さんに教わる“極意”『every.特集』

『news every.』キャスターで元プロ野球選手の斎藤佑樹さんが今年、長年の夢だった野球場建設へ動き出しています。国内外の球場の他、千葉県や地元・群馬県の候補地を視察。構想を直接聞いた栗山英樹さんも太鼓判を押したプランや、独自のこだわりとは?

■ドジャースの球場にも…各地を視察

今年2月、斎藤佑樹キャスターはアメリカ・ロサンゼルスにいました。「すごい! ドジャー・スタジアムにやってきました」。大谷翔平選手が活躍するロサンゼルス・ドジャースの球場です。

選手の背番号のモニュメントが並ぶ場所で、斎藤キャスターは「大谷翔平選手の番号はあるのかな? まだないか…」とつぶやきました。

プロ野球引退後は、国内だけでなくアメリカやオーストラリアなど各地の野球場を見て回っている斎藤キャスター。なぜなのでしょうか?

斎藤キャスター
「子どもたちのために、長年僕の夢だった野球場をつくりたくて。それはできる限り、自分の手で野球場をつくりたいなと思っています」

■衝撃を受けた、リトルリーグ専用球場

その野球場づくりは、どんな形なのでしょうか?

斎藤キャスター
「衝撃を受けたのは、アメリカにあるウィリアムズポートという場所のリトルリーグ専用の野球場なんですね。子どもたちのためだけのサイズで、スタンドがあって外野席にホームランが飛び込みます。そんな野球場を、日本にもつくりたいなと思っています」

■野球場の“先輩”でもある恩師に報告

長年の夢だった壮大なプロジェクトを、今年2月、都内で“あの恩師”に報告しました。「もう斎藤さんに言われたら、どこでも行きますよ」と待ち合わせ場所に姿を見せたのは、斎藤キャスターが現役時代、同じチームで監督だった栗山英樹さんです。

栗山さんは北海道の栗山町で、子ども専用の「栗の樹ファーム・少年野球場」をつくっています。自ら土を耕し、芝を植えるなど、一から野球場をつくった先輩です。

■栗山英樹さん、プレゼンに「いいね」

斎藤キャスター
「ついに野球場をつくり出せそうな雰囲気はあるんですけど…」

栗山さん
「スタートしますか。うれしいなー」

斎藤キャスター
「野球場をつくるために、コンセプトを考えてきたんですよ」

栗山さん
「すごいですね」

斎藤キャスター
「どんな野球場をつくるかと考えたときに、未来へとつながる場所をつくろうと思います。野球少年少女のための球場をつくりたい気持ちは、数年前からありました」

「構想を膨らませるなかで、ひとつめざそうと思ったことがあります。子どもたちの未来のためにも、地球の未来のためにもなる。野球場を、そんな場所にできたらと思いました。想いをともにする人たちと力を合わせ、じっくりつくり育てていく場所です」

栗山さん
「いいね。そんなプレゼンされたら、それは心を奪われちゃいますね。斎藤佑樹にそれ言われたら。じゃあさあ、日テレも3億くらい出すよ」

斎藤キャスターは手をたたきながら笑いました。

■アスレチックも…地域を盛り上げる構想

少年少女専用の野球場。その周りには、アスレチックやキャンプ場をつくり、地域一帯を盛り上げたいというのが、斎藤さんが思い描く理想です。これまで数々の候補地を視察してきましたが、ポイントは“遊び心”なんだとか。

■自らドローンを操縦、周辺をチェック

年明けすぐに訪れたのは、斎藤キャスターの地元である群馬県。1月3日、桐生市を視察しました。「あの河川敷が使えそうな場所なんですよ」。サッカー場やテニスコートなどがある河川敷です。

ドローンの免許を持つ斎藤キャスター。自ら操作して、上空から周辺の様子をチェックします。山あいに広がる自然豊かな環境で、遊び心をくすぐるポイントを発見しました。

斎藤キャスター
「水がすごくキレイです。ここは飛び込んで泳ぎたいですね! 野球終わって汗だくのまま入るという。できたら本当に最高ですね」

グラウンドの広さも自分で計測します。

「60メートルくらいですね。60メートルじゃちょっと狭いな。どうしよう…。僕が夢に描いていた、アメリカで見た少年野球専用の野球場はスタンドもすごい立派なものだし、いずれつくっていくと考えたとき、この広さで大丈夫なんだっけ?というのはありますよね」

■まるでジャングル…「ワクワク!」

2か所目の候補地は、千葉県にある山のような場所。中に入ると木々が生い茂り、まるでジャングルです。

斎藤キャスター
「やばー。これはワクワクしますね!」

本当にこのような所に野球場がつくれるのでしょうか。

「ちょっといろいろ考えないとですけど、いい土地。あの木は残したいですね! あの木にアスレチックつくりたいですね」と、木を見やる斎藤キャスター。山に生えている木をアスレチックに活用するアイデアに、夢が広がります。

スタッフと具体的な配置を相談します。この場所はかなり気に入ったようですが、斎藤キャスターは「やるかやらないかで言うと、もう80%くらいやるっていう…」。

――残り20%、やらない理由は?

「僕が整地をするだけじゃ多分無理だと思うんですよ。いろいろ業者の方にお願いすると思うんですけど」

■追加の講習を志願…穴掘りに初挑戦

「僕が整地をする」と言う斎藤キャスター。整地作業を自らやるために、建設機械の免許を取得しました。「できる限り自分の手で野球場をつくりたい」という本気度を目の当たりにしました。

運転できるのは3トン未満の小型建設機械です。穴を掘ったり物を運んだり、野球場づくりに必要なさまざまな作業が可能になります。

コマツ教習所群馬センタの講師・岡田さんを前に、斎藤キャスターは「野球場をつくりたくて、そのために免許を取りにきたんですよ。もっともっと技術的にうまくなりたいので、ぜひ教えてください」とお願いします。

免許を取った直後に腕を磨くため、さらに追加の講習を志願。初めての穴掘りに挑戦しました。

「よし! よし!」と安全確認をした後、「前に進みます!」。アームと先端(バケット)のそれぞれ違う動きを同時に操作するという、初心者には難しい作業です。掘って土をまくと、岡田さんは「はいOKです! 初めてでスゴイですよ」と感心した様子です。

斎藤キャスターは、さらに5分掘り続けました。岡田さんは「今掘った穴を人が掘ろうと思ったら、多分1~2時間かかる。あんな硬いところ掘れないので」と言います。

斎藤キャスター
「野球場づくりが、これでちょっとだけ見えてきました」

■栗山英樹さん「過程がおもしろい」

夢に向かって走り始めた斎藤キャスター。栗山さんから、野球場づくりの極意を聞きました。

栗山さん
「一気につくらない方がいいと思います」

斎藤キャスター
「どういうことですか?」

栗山さん
「過程がおもしろいので。土をひっくり返すと岩が(出て)岩場に見えるくらい粘土質で。土じゃない。ガタガタで」

「これ絶対に草なんか生えないよっていう感じだったので、最初の年は小麦をまいてそこに芝が生えるのかどうかを試したら、ヒゲみたいのが生えてくるのよ。めちゃめちゃうれしくて」

斎藤キャスター
「うれしかったんですか!」

栗山さん
「目の前にグラウンドがあって、コーヒーを一杯飲むと全然違うのよ。自分の球場だと。あんな贅沢(ぜいたく)感を感じることはないかもしれないですね」

斎藤キャスター
「最高ですね! 今の話聞いているだけでもいいですね」

(4月1日『news every.』より)