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全仏テニスV 胃袋支えた地元も歓喜…加藤未唯選手 転機は敗退の「ウィンブルドン」

2023年6月9日 21:28
全仏テニスV 胃袋支えた地元も歓喜…加藤未唯選手 転機は敗退の「ウィンブルドン」

フランス・パリで開催中の全仏オープンテニスの混合ダブルスで優勝した加藤未唯選手。快挙に地元・京都市では、在籍したテニススクールや、家族でよく訪れたという洋食店など、ゆかりある人たちから祝福の声があがっています。

■杉山愛さん「うまくパワーに変えてプレー」

加藤選手は、思わぬ“アクシデント”から、にわかに世界中から注目される状況になりました。しかし、その悔しさをバネに「混合ダブルス」にかけ、そして、優勝を成し遂げたのです。

女子テニス日本代表監督 杉山愛さん
「切り替えることは、本当に難しかったと思います。昨日の決勝はすごく客も入っていましたし、加藤選手への注目度が高いというあらわれですから、それをうまくパワーに変えてプレーできていた」

うれしい再会もありました。試合後、加藤選手のSNSには、あのボールパーソンとのツーショットが投稿されていたのです。

加藤選手の公式Twitterより(※英語で投稿)
「あなたが元気にボールガールを続けていると聞いて、本当に安心しました。私からのプレゼント、喜んでもらえるといいな」

ボールパーソンも笑顔で写真に収まっていました。

■転機は「ウィンブルドン」のジュニア部門への出場 “胃袋”を支えた店も…

“全仏初優勝”の快挙に、加藤選手にゆかりのある人たちからは祝福の声があがっています。

私たちは、加藤選手が高校3年まで在籍した京都市のテニススクール「パブリックテニス宝ヶ池」を訪ねました。加藤選手の写真があしらわれている自動販売機でドリンクを買うと、「今日もミユと一緒に頑張りましょう!」と加藤選手の声が聞けます。

パブリックテニス宝ヶ池 石井知信さん
「いや~よくあそこまで、最後までできたなと。最後は勝つことができて良かった」

代表の石井さんは、ジュニア時代の加藤選手をよく知る人物です。

パブリックテニス宝ヶ池 石井知信さん
「やっぱり、自分で自分を鍛えていってましたね。タフ、タフ、もうエネルギッシュで、どんなことでもチャレンジして、トライして。その結果だと思います」

“転機”となったのは、テニスの四大大会の1つ「ウィンブルドン」のジュニア部門に出場したときのことです。その時は、思うような成績は残せなかったといいますが、大舞台でプロの基礎を学んだといいます。

パブリックテニス宝ヶ池 石井知信さん
「その時感じた“手応え”の方が大きいでしょう。“自分がやっていける”という自信をこの頃から持っていたのでは」

加藤選手の“胃袋”を支えた京都市の店も訪ねました。小さい頃から家族でよく訪れたという洋食店です。お気に入りの個室があったといい、この店のメニューを食べて英気を養ったのでしょうか。

グリルにんじん 近藤太地さん
「自分より何倍も(年齢が)離れた人ときちっとコミュニケーションを取れて、コミュニケーション能力が高いんだろうな」

大人と対等に話していたことが印象に残っているということです。

地元の京都府は“お祭りムード”です。快挙をたたえ、加藤選手に対し、「京都府スポーツ賞 特別栄誉賞」を授与すると発表しました。

■“ウエア”に早速問い合わせ テニススクールも期待

“テニス界”も盛り上がりを見せています。

東京都内にあるテニスショップには、早くも、加藤選手の快挙を祝う横断幕が掲げられていました。加藤選手が試合で着用したものと同じものウエアを着たマネキンも。店には早速、購入を検討する客がいました。

買い物客
「印象に残るので、ちょっと着てみようかなって」

ウインザーラケットショップ渋谷店 北田良平さん
「『着ていたウエアはどういうのですか?』『商品ありますか?』っていう問い合わせは増えています」

そして、都内のテニススクールからも期待の声が聞かれました。

VIPインドアテニススクール東陽町 児玉維賢支配人
「これからテニスをやりたいなって方が増えてくれるかなって、すごく追い風になるニュース」

テニス界の明るいニュースを歓迎していました。