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駒澤大・篠原倖太朗 夏の海外合宿断りチームの合宿を選んだ理由「絶対に強くする」

2024年12月22日 7:02
駒澤大・篠原倖太朗 夏の海外合宿断りチームの合宿を選んだ理由「絶対に強くする」
駒澤大学の主将・篠原倖太朗選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)
第101回箱根駅伝で2年ぶりの王座奪還を狙う駒澤大。キャプテンを務める4年生の篠原倖太朗選手が、大学4年間の自身の成長について語りました。

■海外合宿の誘いを断ってでも…… チーム強化のため部の合宿を優先

「ほとんどチームのためにと思ってやっています」

3年生までと比べ、個人ではなくチームのためにという思いが大きくなったと語る篠原選手。実は今年の8月、大八木弘明総監督からの海外合宿の誘いを断り、部の夏合宿に参加していました。その背景には、自分を強くしてくれた駒澤大への恩返しの思いがあるからです。

「本当に駒澤大学に強くしてもらったっていう恩があったので、今年主将になったというのもありますし、少しでも駒澤大学に恩を返さなきゃというので残りました」。また「自分が下級生の時からそうなのですが、主将が練習に参加するとすごく練習が締まる。今年自分が参加して練習が締まったかと言われたらあまりわからないですが、そういうところを見てきた部分がある」と話し、自分が合宿に参加することで「絶対にチームを強くする」という思いから、海外合宿の誘いを断ったそうです。

しかし、「来年は東京の世界陸上競技選手権もあって、それを見据えた上で海外合宿をしようと大八木総監督から声をかけていただいた。一つ自分を認めてもらって声をかけていただいたのにもかかわらずそれを断るというのは、本当に申し訳なさがあった。本当に心が苦しかったです」と、苦渋の決断でもあったと明かしました。

チームは出雲駅伝、全日本大学駅伝と2位。実力者である3年生の佐藤圭汰選手を欠く中、チーム一丸で戦ってきました。

■「ここを通過点」箱根を経て世界へ 主将の経験も自らの糧に

箱根駅伝初出場となった2年時は、3区区間2位で総合優勝にも貢献。3年時は1区区間賞を獲得。箱根駅伝の印象は「大学4年間で結構変わった」と話します。

「(箱根駅伝は)ものすごく大きな大会で注目度も高いですし、1年目、2年目は1年間をかけてこの大会に合わせるという感覚でいたのですが、やっぱり3年目、4年目と世界を目指していたりいろいろな大会を経験したりしたことで、ここを通過点としてとらえなきゃいけないなと思うようになりました」

篠原選手は大学入学時、Bチームからのスタート。「入学当初は世界を目指す力ももちろんなかったですし、そういう意識もゼロに近いくらい」だったといいますが、現在ではSチームに上がり、チームのキャプテンを務めます。

ターニングポイントとなったのは2年生の時の香川丸亀国際ハーフマラソン。1時間0分11秒という日本人学生記録を樹立したことで、「少しずつ上のレベルを見て競技ができるようになった」そうです。また3年生に上がりFISUワールドユニバーシティゲームズ(成都)の代表に選ばれたことや、大八木総監督や藤田敦史監督から「自分が(世界を)目指してもいいんだ、目指せる立場に今来たんだなというのを改めて実感させてくれる言葉をかけてもらった」と、世界を意識し始めました。

箱根駅伝の先に目指すのはもちろん世界。「かなり可能性は低いかなと思いますが、来年は東京の世界陸上競技選手権があるので、そこを見据えて少しずつ競技をしていけたらなと思います」と目標を語ります。

今後の競技人生において箱根駅伝の経験が生きるかと聞かれ、「今年は主将を務めさせていただいているのでチームを優先して競技をしているのですが、これからオリンピックや世界陸上競技選手権を目指す中では、個人に集中して競技ができる。いつか(世界を)目指す時に、あの時は人の心配をしなきゃいけなかったけど、今回は自分だけの心配をすればいい、と楽になるタイミングがくればいいなと思います」と主将として挑む最後の箱根を見据えました。

最終更新日:2024年12月22日 7:02
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