【らぶスポ】兄と一緒にオリンピックへ! 2階級制覇の女子高校生ボクサーの夢
RABがお届けするスポーツコーナー「らぶスポ」
今回は高校ボクシング2冠の逸材、秋元アリンダ選手に迫ります。
軽快なフットワークに鋭いパンチ。
昨年の全日本女子ジュニアとことし3月の全国選抜で優勝し、高校2冠を達成した青森山田高校2年生の秋元アリンダ選手です。
身長168センチ、長いリーチを生かして相手との距離をとりながらパンチを繰り出すサウスポーのアウトボクサーです。
近距離でもパワーがあるので打ち負けません。
ジャマイカ生まれの秋元さんは1歳のころ青森県へ。
料理が大好きで調理科で食への学びを深めています。
この日は、パン作りに挑戦!
色や形を決めながら丁寧に作業をしていますが、完成したのは…!?
通っているボクシングジムの看板犬「チャンプ」。
つらい練習のときもいやしてくれる存在です。
昼休みは体育館でトレーニング、と思いきや…
みんなで楽しく「鬼ごっこ」!
学級長も務めクラスをまとめる秋元さん。クラスメイトは…
「リーダーシップがあって明るくておもしろいです」
授業を終えた秋元さんが向かった先は…
青森市にあるチャンプスポーツボクシングクラブです。
看板犬のチャンプも、秋元さんを優しく出迎えてくれました。
練習が始まりリングに上がった瞬間、周りを包み込むような優しい笑顔は戦うアスリートの表情に…。
秋元選手がボクシングをはじめたのは中学3年の2月。きっかけは兄の存在です。
ことしの3月に青森山田高校を卒業した兄・啓介さんも高校2冠。ボクシングを始めて2年での快挙に秋元選手も兄の背中を追いかけ青森山田高校に進学しました。
しかし厳しい練習を重ね自信を持ってむかえた初めてのインターハイは準々決勝で敗退。
★秋元 アリンダ選手
「あんな頑張ったのに負けちゃうなんて もうむいていないのかなと思ってやめたくなったんですよ でも啓介、お兄ちゃんが『お前それで負けたら本当の負け犬だぞ』って言われて、それで乗り越えられないんだったら、今までの自分がかわいそうだろって」
「啓介がそう言ってくれたからやり続けたし、優勝してほしいという啓介の気持ちもあって、それでがんばったら優勝できました」
監督もアリンダさんの成長を、間近で見てきました。
★青森山田高校ボクシング部 八戸 将監督
「ちゃんと考えながらやっていて、遅くまで残ってやっているので よく身体能力とかで評価されているところはあるのですが、本当はそれよりも努力しているところが、アリンダのいいところだと思います」
努力を惜しまず自分を信じ続けた秋元選手。
去年の12月全日本女子ジュニアボクシング選手権ライトウェルター級で、1年生ながら優勝。
さらにことし3月に行われた全国選抜ではライト級で優勝。
2階級制覇、高校2冠を達成しました。
ことしのインターハイも優勝候補として注目されていましたが直前にけが。
思うように練習が出来ず準々決勝で涙をのみました。
この悔しさをバネに、12月の全日本に向け練習を重ねています。
★秋元アリンダ選手
「負けてどこが悪かったかを自分で勉強して、携帯のノートに書いて、明日までにこれをできるようにしようとか書いて、次は負けないと思っています」
「もう負けないように、自分のすべてを出し切れるような試合にしたいと思っています」
秋元選手には、兄と成し遂げたい大きな夢があります。
「わたしはお兄ちゃんとオリンピックに出たいと思っていますので、それにむけて頑張っていきたいと思います」
青森から世界へ。
秋元選手の挑戦は続きます。