琴ノ若が正式に大関昇進 次場所のしこ名は大関「琴ノ若」で親方に恩返し その後「琴桜」に
山がT県尾花沢市出身の佐渡ケ嶽親方を父に持つ関脇・琴ノ若の大関昇進が31日、正式に決まりました。3月の春場所は大関・琴ノ若として、そして、夏場所からは祖父のしこ名「琴桜」を受け継ぎ、更なる高みを目指します。
「関脇琴ノ若を満場一致で大関に推挙したことをお伝えする。本日はおめでとうございます」
「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう感謝の気持ちを持って相撲道に精進していく。本日はありがとうございました」
日本相撲協会は臨時理事会を開き、関脇・琴ノ若の大関昇進を正式に決定しました。琴ノ若は、父親である佐渡ケ嶽親方の最高位・関脇を超え、佐渡ケ嶽部屋歴代7人目の大関となりました。伝達式を終え、親子で記者会見に臨んだ琴ノ若は早くも横綱を目指す意気込みを語りました。
新大関・琴ノ若「伝達式の間が怖かった。親方には感謝しかないがまだもう一個上があるので上を目指してまた気を引き締めてやっていかなければならない。その景色を親方と一緒に見られるようにこれからも精進していきたい」
佐渡ケ嶽親方「本当にうれしい。最高にうれしい。父親として、師匠としてもうれしい。先代からお前の代で必ず横綱を出せと言われている。まず一つ近づいたのでさらに稽古を積んで、もう一つ上狙わせます」
大関昇進に際して注目の1つが「しこ名」です。「琴ノ若」のままでいくか、それとも、横綱まで上りつめた祖父のしこ名「琴桜」を受け継ぐのか、本人の決断は…
琴ノ若「琴ノ若で新大関の場所を取らせていきたい」
3月の春場所は父から引き継いだ「琴ノ若」の名を継続し、5月の夏場所から「琴桜」を襲名することを明らかにしました。
佐渡ケ嶽親方「私が関脇で引退しているのでその名前を大関まで上げてくれたことは師匠として親として感謝」
琴ノ若「この名前を大関に上げたかった。まずは一場所取ってそこから『琴桜』を継がせてもらいたい」
琴ノ若の活躍は県内の相撲ファン、そして、相撲少年たちにも、希望を与えています。30日夜、酒田市の相撲教室では3人の中高生が、稽古に汗を流していました。この教室は琴ノ若と同じ埼玉栄高校に進学した酒田市出身の十両北の若が小中学生時代に通っていました。
村上大祐さん(酒田光陵高校2年)「山形ゆかりの力士として山形で相撲を取ってる身として応援していたが大関昇進決まってうれしい。琴ノ若さんを目指して稽古を頑張る」
仲條俊太郎さん(酒田六中3年)「琴ノ若さんの礼儀作法をまねしたい。大関で止まらず横綱まで頑張ってほしい」
秋葉小町さん(酒田一中3年)「努力を重ねて自分の力であそこまで上り詰めたことに尊敬する。琴ノ若さんを見習って礼儀作法をしっかりして自分のできることは強みにして頑張っていきたい」
酒田相撲教室指導員 白畑悌輔さん「ぜひ頂点を狙ってもらいたい。大相撲に行って大関や横綱になろうという人が本県から出てくることを祈念している」
琴ノ若は3月、大阪での春場所から大関として土俵に上がります。初場所では果たせなかった悲願の初優勝に期待が高まります。