2か月遅れで「菜の花」開花 花が咲かずに苦しんだ農園の苦肉の策「キムチ作戦」とは? 愛知・南知多町
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春の訪れを感じる風景ですが、実はここまで来るのには苦難の連続でした。
今年1月、こちらの畑にお邪魔したときには、見頃の時期にもかかわらず、まったく咲いていなかったのです。
観光農園 花ひろば 吉川育美園長:
「咲かないんです。咲かない理由は雨が降らない。1月になってきたら諦めるしかない」
その後、農園のホームページに「お花の満開は2月中旬までお待ちください」と掲載されたので、2月中旬にも訪ねてみましたが、やっぱり咲いていません…。
急遽、これまで使用したことがなかったスプリンクラーなどで雨不足に対応したそうですが、間に合いませんでした。
そんな菜の花畑がやっと咲き始め、2月20日、2か月遅れで見頃を迎えたのです。
観光農園 花ひろば 吉川育美園長:
「今ここまで来たので笑ってしゃべれますけど、この2か月間笑いがない。もうどうしよう、どうしよう」
踏ん張りどころだった農園が考えたのは、まさに“花より団子作戦”。菜の花の“花”…ではなく、食べられる“葉”と“茎”の部分を使った、おにぎりのモーニングサービス。実際に食べてみると、ほろ苦さがクセになる味です。
さらに、とれたての菜の花でキムチ漬け体験を今年から始めました。塩漬けした菜の花にキムチの元をすり込んでいくのですが、これが本格的。本来は1週間くらいつけ込む必要がありますが、最後に真空パックすることで、その日のうちに食べられるといいます。
観光農園 花ひろば 吉川育美園長:
「皆さん、最初に参加するときは『え?』って感じだけど、笑顔で『楽しかった!』って帰られるので、やってよかったと思っています。(花も)ここからすごく咲くと思うので、3連休以降楽しんでもらえると思う」
花が咲かず苦労したときに苦肉の策で始めた「菜の花グルメ」。2月最終週は暖かくなるので、満開の菜の花を眺めながら、菜の花グルメを堪能できそうです。