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福井市女子中学生殺人事件の再審の裁判が開始 検察側は新たな証拠出さず 判決は7月18日に言い渡し

2025年3月6日 17:27
福井市女子中学生殺人事件の再審の裁判が開始 検察側は新たな証拠出さず 判決は7月18日に言い渡し
福井市女子中学生殺人事件の再審の裁判が開始 判決は7月18日に(6日午後2時名古屋高裁金沢支部)

39年前に起きた福井市の女子中学生殺人事件の再審=やり直しの裁判が始まりました。検察側が有罪の主張を維持して、6日で審理が終わり、判決は7月18日に言い渡されることになりました。

■記者
「弁護団や大勢の支援者に囲まれ、引き締まった表情で向かう前川さん ようやく開いた開かずの扉、再審の場に入ります」

再審・やり直し裁判の初公判は、1986年に福井市で起きた、女子中学生殺人事件をめぐって、殺人の罪で懲役7年の有罪判決が確定した前川彰司さん(59)が無実を主張しているものです。

事件当日「血の付いた前川さんを見た」という、複数の関係者証言の信用性などが争点となっていています。

再審開始の決め手となったのが、検察から開示された警察の捜査報告書。

関係者が事件当日に見たとされるテレビ番組の放送内容が、実際には別の日だったもので、証言の矛盾が指摘されています。

初公判で検察側は、新たな証拠を提出せず、テレビ番組に関する主張については「翌週に放送されたものを見てその印象が強かった場合、記憶が混同したとしても、特段不自然とはいえない」とした上で、「関係者6人の証言は、信用性を互いに支え合って高い信用性が認められる」として改めて有罪を主張しました。

一方で、弁護側は「暴力団組員のうその供述にしがみついた警察官らが関係者に不当な誘導をし、それに迎合した関係者が事実に反する誤った供述をして、前川さんを無実の罪に陥れたえん罪事件」だと、無罪を主張しました。

また前川さんの意見陳述の時間も設けられました。

■前川彰司さん
「福井女子学生殺人に犯罪の証明はありません 無実です 私は決して殺した犯人ではありません この事件は事実無根であります」

やり直しの裁判は6日で審理が終わり、名古屋高裁金沢支部は、7月18日の午後2時に判決を言い渡します。

最終更新日:2025年3月6日 20:04
    福井放送 福井放送