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広域避難道路の用地買収遅れ 新型コロナの影響も・・・ 広島土砂災害から10年

2024年8月20日 20:43
広域避難道路の用地買収遅れ 新型コロナの影響も・・・ 広島土砂災害から10年

広島土砂災害を教訓に、広島市は被災地のインフラ整備を進めています。

被災地を通るのが「長束八木線」で「広域避難路」と言われます。
全長は2.8キロで1.5キロは完成していますが、残り1.3キロは未完成です。
未完成部分の一部は工事に着手していて、2028年度の完成を目指します。

避難の際、素早く幹線道路にたどり着き、一刻も早く危険から逃れることを目的とします。
去年4月には部分的に1.5キロが完成しました。

■宮脇靖知アナウンサー
「車の離合ができる片側一車線ずつの道路はできているんですが、その先を見るとまだ完成していない部分があります。」

全長2.8キロのうち残りの1.3キロは未完成です。今年度、完成する見込みでしたが、4年後へと先延ばしされています。

■安佐南区 地域整備課 兼藤 靖次 復興工務担当課長
「用地買収には、用地を提供いただく人から立ち合いをしてもらったりすることが必要だが、新型コロナの関係でそれが出来なかった」

残された区間の半分ほどは、用地の取得自体が終わっていません。それでも、取得出来た部分から工事を進め、災害に強い街づくりを目指します。

■安佐南区 地域整備課 兼藤 靖次 復興工務担当課長
「今までは縦の細い道しかなかったけど、広い道路があることによって、緊急の自動車が入りやすくなって、災害が起きたときにも大きな道路を使って避難することが可能になる。

今年度、完成するのがもうひとつの広域避難路・「川の内線」です。
長さは400メートル、「長束八木線」と国道54号を結び、さらに幹線道路へ移動しやすくなります。

これらの広域避難路の下には雨水管が完成しており、山から流れた雨水が一定量を超えた場合、一時的にこの場所に水を溜め、河川の氾濫を防ぎます。

地域住民も道路整備に加わります。

■安佐南区 地域整備課 兼藤 靖次 復興工務担当課長
「3メートルの幅だった道路を、5メートルに広げています」

避難場所へと続くこの道路は、住民の提案を受け、今年4月に完成しました。災害時には大型車による物資の輸送も想定されるため、道幅を広げてほしいとの声を踏まえ整備されました。

■安佐南区 地域整備課 兼藤 靖次 復興工務担当課長
「10年前の災害の時の苦い経験を生かすように頑張っているので、地域一体となって防災の街を作っていきたい」
【2024年8月20日放送】