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【国営初】"流水型ダム"阿蘇立野ダム試験湛水の安全性を確認 専門家などの検討委員会

2024年3月15日 18:06
【国営初】"流水型ダム"阿蘇立野ダム試験湛水の安全性を確認 専門家などの検討委員会

2月に白川上流の南阿蘇村と大津町に完成した阿蘇立野ダム。本格運用を前に行った水を溜める「試験湛水」について検討する委員会が15日開かれ、ダム本体などの安全性が確認できたとしました。

阿蘇立野ダムは、国営としては初の普段は水をためない「流水型ダム」で、緊急時には最大で1010万トンの水をためることができます。

今年1月から2月にかけ、ダム本体や周辺の安全性などを確認するため、試験的に水をためる試験湛水を初めて実施しました。

15日は、この試験湛水について検討委員会が開かれ、河川工学が専門の大学教授や国の担当者など約10人が出席しました。この中で、委員長を務める京都大学の角哲也教授は、ダムの貯水池周辺で地すべりや斜面の崩壊などは発生せず、安全性を確認できたとしました。

また、試験湛水では、周辺への注意喚起を行った上で通常の20倍の速さで排水を行ったものの、白川の下流域で大きな問題などは確認されなかったということです。阿蘇立野ダムは4月から本格運用を開始します。検討委員会では、周辺の環境の変化などについて調査を続けるということです。