なぜ新米出たのにコメの価格高騰が続くのか 前年の約1.5倍も…
新米が出回ってきたのに、高騰したままのコメの価格。いったい、なぜなのでしょうか。
■街の人
Qお米の値段ってどう?
「高いので、お米なるべく食べないようにしています。麺類食べたりとか野菜が好きなので、野菜ばっかり食べています」
「全然違いますよね、めちゃくちゃ高いと思います。離乳食買った方が安いかもって言ってました。娘が。(値段が)このままならなんとかいけるけど上がるんだったら困る」
農林水産省によりますと、9月末時点の新米の販売価格は60キロあたり2万2700円と、前の年の同じ月と比べ1.5倍ほどになっています。
熊本市内にある米の販売店です。新米が入荷し品薄は解消されつつありますが、主力商品のひとつ、県産の「森のくまさん」は、5キロ3000円で販売。コメの高騰は収まっていないといいます。
■藤木米穀・藤木健太専務
Qここに今並んでいるのは?
「ことしの新米です。去年は1500円ぐらいで売っていたので、倍ぐらい」
こちらの店では農協などを通さず、直接農家からお米を購入しています。新米が出回っている今でも、なぜ、価格は高いままなのでしょうか?
■藤木米穀・藤木健太専務
「うちらも買うのも競争になるんですよ。去年足りなかったじゃないですか。今年も足りんだろうという感じで、みんな(業者)先に手を打って買ってるような感じですね」
年々生産者が減る一方、コメ不足に対する不安などから需要は高まっていて、農協や卸売業者などによるコメの“奪い合い”が起きているというのです。店では14日、60キロの米を例年より1万円ほど高く農家から買い取りました。一方、農家からはこんな声も…
■米農家・木村達也さん
「燃料も上がってますしね。それと機械の修繕あたりも上がってますから、単価がみんな全体的に上がってますから。それに肥料とか色々入れたらもう赤字になってきますから。まあ(米の値段が)少し上がったから息が少しつけたな、そんなレベルです」
■藤木米穀・藤木健太専務
「正直、今までお米が安すぎたんですよね。(客に)米を安く売りたいんですけど(農家から)もう高く買ってしまってるんで、値段は安くできないような感じですね」
今後も高値は続くのか。見通しを聞きました。
■藤木米穀・藤木健太専務
「(ことしは米を)高く買っているんでお米屋さんが損しない限り、米は安くならないと思います。ただ、その令和7年産の生産量が増えるとか、そういう見通しが立てば、ある程度値段は落ち着いてくるんだと思います」