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将来を悲観し「死にたい」と話す妻を励ますも…嘱託殺人の罪に問われた89歳の夫に有罪判決

2025年2月17日 16:47
将来を悲観し「死にたい」と話す妻を励ますも…嘱託殺人の罪に問われた89歳の夫に有罪判決
将来を悲観した妻から頼まれ殺害した罪に問われた89歳の夫の裁判で、熊本地裁は17日、懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

「すまなかった。安らかに眠ってほしいと願うばかりです」。法廷でこう述べたのは、熊本市中央区の丸山衛被告(89)。丸山被告は去年9月、高齢者向け住宅で妻の美知子さん(当時83)に頼まれ、首をスカーフで絞めて殺害した嘱託殺人の罪に問われています。

心身の不調とともに「死にたい」と周囲にもらし、丸山被告に対しても「死ぬことができなかったら助けてね」などと話していた美知子さん。事件当日、丸山被告は、美知子さんが自らスカーフで首を絞めるも死ぬことができなかったのを見て、妻の首を絞めたといいます。

これまでの裁判で起訴内容を認め、「死にたい」と話す妻を励ましていたという丸山被告。

熊本地裁の鈴木和彦裁判官は17日、周囲に相談しなかったことに「一定の非難を加えざるを得ないが、経緯や動機を鑑みれば同情の余地がある」として、懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。(求刑:懲役3年)

あなたや家族が「死にたい」と思うほど悩んでいる時、その思いを抱え込まず、まずは相談してみませんか。熊本県内にはご覧の相談窓口があります。
▽熊本県精神保健福祉センター
096-386-1166 平日午前9時~午後4時

▽熊本市こころの健康センター
096-362-8100 平日午前9時~午後4時

▽熊本いのちの電話
096-353-4343

▽熊本こころの電話
096-285-6688 午前11時~午後6時30分

最終更新日:2025年2月17日 19:17