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「ようやく…」氷見市北大町 公費での解体始まる

2024年6月25日 19:23
「ようやく…」氷見市北大町 公費での解体始まる
能登半島地震による建物への被害が大きい氷見市北大町で25日、行政が費用を賄う公費での解体が始まりました。地元の住民からは「ようやく始まった」という声もあがりました。清水記者がお伝えします。

清水万梨子記者
「こちらの被災した建物では、解体作業の場所の確保のため、壊れた部材の撤去などが行われています」

氷見市北大町は、能登半島地震で通り沿いの多くの建物が被害を受けました。そして25日、倒壊した建物など4棟を対象に公費での緊急解体が始まりました。緊急解体という扱いになったのは、壊れた建物が一部、歩道にはみ出していたためだということです。氷見市はこれまでに姿地区でも緊急解体を行いました。ただ、緊急と言いながらも地震から既に半年近くが過ぎていることに地元の人からは。

近所の人
「ちょっと遅いがんじゃないかなと思うけど」

「いつどうなんのかな思ってずっと静観しとったがですけれど、あ、とうとうくるときがきたなっていう感じですね。寂しいのは寂しいんですけれどもね、前向いていかんなんからね」

氷見市内には公費解体の対象とされる半壊以上などの建物が、24日の時点でおよそ1050棟あります。そして解体の申請を受け付けた件数はおよそ350件にのぼっています。

一方で、暮らしの再建をどう図っていくか決めかねている住民も多いと言い、市は、12月までとしていた受け付け期間を2025年3月末までに延長しています。

氷見市環境保全課 浦野修一主査
「みなさん、お住まい(どうするか)とかまだまだ悩まれてるっていうところがあるのかなとは思っております」

ただ、今後の公費解体の実施スケジュールはまだ公表されていません。県内で公費解体の本格的な実施が遅れていることについて県の環境政策課は「業者にどう発注するかや工事の進め方など、解体の体制づくりに手間がかかっている」としています。

公費解体をめぐっては、高岡市も申請期間を9月末まで延長しています。高岡市は7月から本格的に解体を始めたいとしています。

建物の解体は対象の範囲が広く、対応は長期間に及びますが、被災者の生活に関わるだけに効率的に進めてほしいと思います。
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