183人が犠牲となった長生炭鉱事故…犠牲者の遺骨収集へ掘削はじまる
82年前の水没事故で183人が犠牲となった宇部市の海底炭鉱について、犠牲者の遺骨収集を目指す市民団体が炭鉱入り口周辺の掘削を始めました。
宇部市西岐波の海に残る旧長生炭鉱の排気口=ピーヤ。その近くの海岸で24日から掘削が始まりました。
市民団体は地下4mにあるとされる炭鉱の入り口=坑口を掘り起こし、そこから海底に残された遺骨を収集しようとしています。
近くには労働者が安全祈願をしていたという神社の跡も残されています。
(歴史に刻む会・井上洋子共同代表)
「坑口に向かっていったであろう道路がここにあると」
24日は、この神社の跡を起点に海に向かって穴を掘り進めました。
地下数メートルの穴を重機で何か所も掘りましたが、坑口の手掛かりとなるものは見つかりませんでした。
(井上洋子共同代表)
「ここで遊んだ人の証言だとコンクリートのトンネルだったと。埋められたにしてもコンクリートの破片が出てこにゃいけん。もっと広く・・深さはこれくらいなんじゃろうけどそれで広く掘るしかない」
今後、作業は広範囲で進められることになり、市民団体は坑口の手掛かりとなるものが見つかるまで掘削を続ける予定です。