リハビリの時間を水増しするなどし診療報酬約7000万円を不正請求 国立病院機構岩国医療センター
岩国市の国立病院機構岩国医療センターが、リハビリの時間を水増しするなどして診療報酬およそ7000万円を不正に請求していたことが分かりました。
センターによりますと、不正は記録が残る2021年4月から2024年9月まで、リハビリテーション科の職員が行ったということです。
診療報酬の請求は20分のリハビリで1単位とされていますが、実際には20分未満の診療でも「20分」と記録するなどしていました。
リハビリテーション科では理学療法士や言語聴覚士ら現在27人が担当していて、調査の結果、そのほとんどが不正に関わっていました。
聞き取りに対し、多くの職員は「時間を漫然と記録していた」などとする一方、数人は「1日15単位」のノルマを達成するためだったと話しているということです。
不正請求は患者およそ6000人分の2万3600件ほど、合わせておよそ7000万円にのぼるとみられ、今後、患者や健康保険組合などに返還する方針です。
また国立病院機構は関与した職員らの処分を検討しています。
県内の保険医療機関を指導・監査する中国四国厚生局山口事務所は、「不適切な請求については、返還等を含め、関係法令に則って必要な対応を検討していく」としています。