【そもそも.】「選挙に関する素朴なギモン」 なぜ解散で”万歳”?”お金”はどれくらいかかる?投票用紙の”字”が間違っていたらどうなる?
衆院選の選挙期間中の今、選挙の様々な疑問を解き明かす。
「そもそも、選挙とは何か?」
選挙に関する素朴なギモンを、専門家に聞いた。
「解散します」
「バンザーイ」
衆議院が解散した10月9日、本会議では多くの議員が万歳をしている。
なぜ、解散で万歳をするのかー。
東北大学で政治学が専門の河村准教授に、聞いた。
河村准教授
「(Q衆議院の解散で、なぜ議員は万歳するんですか?)やめるのに万歳はおかしいと思いますよね。でもよく考えてみると、天皇陛下万歳ってあるじゃないですか」
基本的には、天皇陛下の国事行為の流れの中で来ている。
補足すると、「解散万歳ではなく、天皇万歳の意味」なんだという。
衆議院の解散や総選挙の公示は、憲法7条で内閣の助言と承認による天皇の国事行為とされている。
本会議でも、議長が解散詔書、天皇から出された書類を読み上げて解散という流れのため、天皇に敬意を払い万歳をする習慣が戦前から続いてきたという。
河村准教授は「この万歳は、今後も残る気がする」と見ている。
この解散を経て、いよいよ選挙戦がスタートするわけだが、続いては、選挙にまつわるお金の話、
選挙に出る場合、どれぐらいお金が必要なのかー。
河村准教授
「よく言われているのは、2000万円ぐらいかかるんじゃないかという話も出てきている。自分の政策を知ってもらうために、ポスターを印刷しなければいけない。動画を作るにも編集ソフトが要るわけで…」
あくまで目安だが、その内訳を見ていく。
まずは、必ず必要なのが『供託金』。
売名行為による候補者の乱立などを防ぐもので、一定以上の票を得られれば戻ってくるものだが、衆院選の場合は小選挙区・比例代表あわせて600万円。そして、政策を書いたリーフレットやポスターの印刷代に、選挙カーのレンタル代やスタッフの人件費。さらには、落選となると仕事が無くなってしまうことを踏まえて、働かなくてもしばらく暮らせるように最低でも500万円はもっておきたい。
全部合わせるとおよそ2000万円じゃないかと、いう。
仕事をしながら準備されている方もいるし、広報活動を可能な限りコンパクトに行う人もいるので、一概には言えないがあくまで一般的な目安だという。
次は、投票する有権者側の話。
投票用紙の書き方を、仙台市選挙管理委員会事務局・三浦課長に聞いた。
例えば、小選挙区なら「原則、候補者の名前を本人が自筆で記入する」が基本的なルール。
例えば、私、『浅野航平』に投票する場合ー。
「浅野こうへい」、下の名前がひらがな。これは、有効票。
同姓同名の候補者が居ない場合、1票として処理される。
「浅野公平」と漢字で書いているけれど、漢字に誤りがあった場合ー。
これは、現場の開票管理者がその都度判断するが、これくらいの間違いなら有効となることが多いが間違いの程度が大きければ無効となるケースもあるそうだ。
投票用紙を記入する記載台には、候補者名を掲示してあるので、それを見ながら漢字が難しければひらがな表記でも間違いの無いように記載してほしい、とのことだった。