<そのワケは?>1989年に完成した『県庁舎』が”オフィス改革” 職員自ら改革案を提案(宮城)
1989年(平成元年)に完成して以来、初めてとなる大規模なオフィス改革が進められている『宮城県庁』庁舎。そのワケを、取材した。
伊藤有里記者リポート
「こちら35年前=平成元年に建てられた宮城県庁。現代的で明るい雰囲気のオフィスに、生まれ変わりました」
宮城県庁15階・教育庁総務課は、今週 いままでのオフィスから雰囲気が一変した。
新しくなった机は、温かみのある茶色の天板に。
床には、フロアシートが貼られ、明るい雰囲気になった。
そして、打ち合わせスペースも増やし、これまでなかった個人用のロッカーも新設された。
県職員
「前の机って、ちょっとガタついていたりして、地味にストレスだったんですけれど、きれいになってオフィスの雰囲気も明るくなったので、気分を新たに仕事ができるかな」
県庁のオフィス改革は、職員の働きやすさと業務の効率化を目的に、2022年度から行われている取り組みだ。
特徴は、そのフロアで働く職員たち自らがオフィスの改革案を提案すること。
来年3月までにあわせて20部署のオフィスが生まれ変わる予定で、企業局のフロアにはまるでカフェのようなカウンタースペースが設けられた。
県職員
「仕事する上で、人と人のコミュニケーションってすごく重要で、オフィスになってからより機会が多くなって」
県がオフィス改革を進める背景には、もう1つの理由がある。
それは、県庁職員になろうという志願者の減少だ。
10年前(2014年度)は7.4倍だった採用倍率は、ことし、3.2倍まで下がっていて、若い世代に対して魅力ある職場としてアピールする狙いがある。
宮城県・行政経営企画課 吉田寛さん
「働きやすい職場になることで、若い学生が働きやすい魅力ある職場で働きたいと思って入庁していただく。入庁したあとは、働きやすい職場で定着していただくという意味で、職員確保にも繋がるものだと考えています」
かたい職場というこれまでのイメージを覆し、誰もが快適に過ごせる環境に。
業務の効率化と、新たな担い手の確保が、期待されている。