どうなる県内経済 長崎市中心部の開発で交流人口は増加 波及効果に期待高まる近隣エリア
年が明けて本格的に始動した県内経済。長崎市中心部の開発は着々と進んでいます。今年の県内経済はどうなるのか。専門家に話を聞きました。
新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行して回復傾向が続いた去年の経済界。シンクタンク、長崎経済研究所が県内企業に実施したアンケートによりますと、今年1月~3月期の業況判断の割合は18%が好転、65%が不変、17%が悪化と回答。景況感については「緩やかな回復基調な がら先行きは弱含む見通し」としています。
別のシンクタンク、ながさき地域政策研究所の鶴田貴明理事長も景況感の高まりを指摘します。
鶴田 貴明理事長(ながさき地域政策研究所)「長崎の景況感は高まっている。要因は3つあると思うが、1つはコロナ禍の収束で個人消費が回復している。長崎市中心部を中心とした大規模な開発への期待、インバウンドをはじめとする交流人口の増加、こういったことを背景にかなり景況感は良くなってきている」
県内経済を押し上げる要因は何と言っても長崎市中心部の再開発事業です。
3年前の出島メッセ長崎、2年前の西九州新幹線に続き、去年はアミュプラザ長崎新館が開業。さらに今月16日にはJR長崎駅ビルに「長崎マリオットホテル」が開業します。世界最大手のホテルグループ「マリオット・インターナショナル」が手掛ける高級ブランドで九州では初めてのオープン、全国では9か所目です。
そして、今年10月14日には長崎スタジアムシティが開業予定で、さらなる交流人口の増加や雇用の拡大が見込まれます。
鶴田 貴明理事長(ながさき地域政策研究所)「新しい街が生まれていくというワクワク感が、これまではなかなかなかったポイント。これをしっかりとした追い風に変えていくことをやっていければいい」
こうした再開発は周辺エリアへの波及効果も期待されています。西九州新幹線の開業で特急列車が停車しなくなったJR浦上駅。
駅前に店舗を構えるコーヒーショップの「コメコヤ コーヒー スタンズ」は活性化に期待を寄せます。