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回覧板のデジタル化などあの手この手「地域住民で組織する“自治会”の現状」加入率の低迷が課題《長崎》

2025年3月2日 7:00
回覧板のデジタル化などあの手この手「地域住民で組織する“自治会”の現状」加入率の低迷が課題《長崎》

地域住民で組織する “自治会”。

加入率の低迷が課題となる中、暮らしやすい地域にするために新たな取り組みが進められています。

◆まちの生活環境を守る「自治会」の役割

佐世保市の住宅街にあるごみステーション。

家庭から出された資源ごみの分別をやり直しているのは、この地区の自治会「西天神町公民館」のメンバーです。

(西天神町公民館 内海 俊朗 副館長)
「油はだめ。悪いものが入っていたら外している。種類別に分ける(看板を)設置した」

1973年に発足した佐世保市内でも最大規模の自治会で、約2000世帯が加入。

ごみステーションの管理のほか、登下校時の見守り、通学路の草刈りなどをボランティアで行っています。

ただ…

(西天神町公民館 内海 俊朗 副館長)
「役員たちが、結構な年齢になっている」

中心的な役割を担う役員のメンバーを60代から80代が占めていて、若い世代の役員集めに苦労しているといいます。

(西天神町公民館 内海 俊朗 副館長)
「行事などの準備が若い人でないと、できないこともある。体力的にちょっと(きつい)。若い人が入ってもらえれば一番いい。ボランティアをする人を探さないといけない」

◆県内では330以上の自治会が解散 そのワケは…

地域住民で組織する “自治会”。

清掃や祭りなどのイベントの企画や防災、防犯活動など、まちの課題や問題を解決するため活動をしています。

少子高齢化や過疎化、若い世代の自治会離れなどで “自治会の数” そのものが全国的に減っていて県内でも、この20年ほどで330を超える自治会が解散しました。

(長崎市自治振興課 山田 尚登 課長)
「少子高齢化の進行、単身世帯の増加、ライフスタイルや価値観の多様化など、社会の取り巻く状況が変化しているのが要因」


自治体だけでなく、そもそも自治会に加入する世帯が減少。

県都・長崎市では、36年前の平成元年には9割が加入していましたが、
去年は、約62%にまで減少しました。