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全国的に広がりを見せる「おむつのサブスク」 保護者や保育施設側のメリット・デメリットは?

2024年4月6日 6:33
全国的に広がりを見せる「おむつのサブスク」 保護者や保育施設側のメリット・デメリットは?

気になる話題を取り上げる「読み解く」のコーナーです。今回のテーマは「おむつのサブスク」です。

神岡アナウンサー
「サブスクというと…、定額の料金を払えば使い放題になる、というサービスですよね?おむつが使い放題ってことですか?」

小林アナウンサー
「そうなんです。今回注目するのが“保育施設での”おむつサブスク。その仕組みがこちらです」

通常は、保護者が保育施設におむつを持っていき、預けておく必要があります。ただサブスクサービスを利用するとー。まず、サブスクの運営会社に保護者が定額の料金を支払います。会社やサービスの内容によって異なりますが、月額2000~3000円のところが多いようです。すると、運営会社から保育施設に紙おむつ・おしりふきが送られて使用されます。従いまして、これらのものを保護者が園に持っていく必要がなくなる、というわけです。

神岡アナウンサー
「保護者からするとおむつに名前を書かなくていいですし、荷物も減るので便利だと思いますが、保育施設にとってもメリットはあるんでしょうか?」

小林アナウンサー
「実際のところどうなのか。4月から町内すべての保育施設で導入が始まった、鳥取県琴浦町で取材してきました」

こちらは、鳥取県琴浦町の町立のこども園。0歳から5歳までの約90人が通っていて、このうち15人がおむつを履いています。

サイズごとに置かれた棚からおむつを取ってきて、交換。以前は1人1人個別に管理していました。

保育士は
「毎日5枚程度(保護者に)持ってきていただいていました。園としては、子供さんの名前を確認しながらロッカーのカゴに入れていましたので、そのあたりはなくなりましたね。今までその作業をしていた保育士が子供に関われるということで、しっかり子供たちに関わりながら保育できるというメリットがあると思います」

おむつ管理の手間が省けるのは、保育施設にとっても大きいようです。鳥取県琴浦町では保護者からの要望を受け、4月から町内すべての保育施設でおむつのサブスクを導入。最初の2か月間はお試し期間として無料で利用でき、その後は希望者のみ月額2290円で運用予定だということです。

琴浦町 子育て応援課 櫻井佳穂里さん
「子育て支援の取り組みの一つという部分もありますけど、保育士の負担軽減ということも考えての導入となっています。保護者の負担が減ることで、お子さんと関わる時間が少しでも増えると良いなと思うのと、登園の時に荷物が少なくなることで、抱っこや手を繋いで登園するという関わりが増えることを望んでいます」

■おむつサブスクのメリット、デメリットは?

小林アナウンサー
「メリット・デメリットをまとめました。まず保護者のメリット。おむつに名前を書き持っていくことが不要に。また、おむつを買う回数が減るので、買い物も楽になりますね。一方、デメリットとしては、保育園を休んでもその日数分の返金があるわけではないので休むと割高になってしまう点が挙げられます」

神岡アナウンサー
「特に小さいうちは体調を崩しやすいですし、休みがちだと高いなと感じるかもしれませんね」

小林アナウンサー
「またサービスにもよりますが、銘柄が限定されるので、こだわりのある家庭には合わないかもしれません」
「そして保育施設側のメリット。おむつ管理の負担軽減。1人1人管理しなくてもいい、というのは保育施設にとって非常に大きいようです。他の子のおむつを間違って履かせてしまう恐れもなくなります。一方、注意点としては在庫スペースの確保などが考えられます」

小林アナウンサー
「さらに、鳥取県琴浦町では今回、サブスクの運営会社とおむつに関する協定を結びました。それが、災害時の供給に関する協定です。保育施設で保管される紙おむつ・ウエットティッシュとして使えるお尻拭きが災害時、町内の避難所に無償で提供されます。もし使い切ってしまっても、優先的に手配するということです」

神岡アナウンサー
「赤ちゃんのいる家庭の防災対策としておむつは備えてもらいたいですが、かさばるものなので多くは持ち運べませんし、これはありがたいですね」

小林アナウンサー
「保育園が、おむつの在庫を多めに持っておくからこそ万が一の時にも役立つ。ということで、今後もこのおむつサブスクは広がりを見せそうです」