食いしん坊の子規さんへ 子どもたちが”ジャンボ弁当“を工作!坂雲ミュージアムで生誕記念イベント
知る人ぞ知る食いしん坊だったという地元の偉人に、子どもたちが心を込めて作ったのは?
先月23日。松山市の坂の上の雲ミュージアムであるイベントが行われました。
紙を切ったり段ボール箱を並べたり。
ワークショップ先生 富久千愛里さん:
「とにかくおっきなお弁当をつくるんですけど、子規さんが好きだった食べ物を一緒に入れる。あと、自分のうちの好きなおかずを絶対いれる」
小説「坂の上の雲」の主人公のひとり正岡子規の生誕を記念した工作のイベント。その名も、「食いしん坊・子規さんにお~きなお弁当を作ろう」。
紙で作ったお弁当のおかずを段ボールで作った大きな弁当箱に詰め込んで…食の大切さを考えながら子規さんを身近に感じてもらおうと企画されました。
参加者は29人の小学生。
女の子:
「人参これ?」
富久さん:
「何つくろうか思って考えよったんよ」
女の子:
「からあげ?なんかスパゲッティみたい」
オレンジ色の紙からは、いろんな食べ物が作れそうです。
この日のイベントは、子規さんの生涯を紹介する紙芝居から始まりました。
紙芝居:
「【生きることは食べること】とでも言うように病人とは思えないほどよく食べました」
近代俳句の礎を築いた正岡子規。結核を患い、34歳の若さで亡くなりました。
亡くなるおよそ1年前、病床の子規の1日の食事です。
紙芝居:
「朝ごはん、ぬくめし3椀、ハゼの佃煮、奈良漬、牛乳、菓子パン」
紙芝居スタッフ:
「これくらいの量食べよったんやってすごいことない?」
子供:
「食べれん」「食べれんよ、こんなに」
子規さんの食欲にビックリの子供たち。子規さんが満足する出来上がりを想像しながら、お弁当作りスタートです!
富久さん:
「紙を使うときはグシャグシャにするとすぐに真ん丸が作れたり扱いやすくなります」
ワークショップの先生を務めるのは画家の富久千愛里さんです。
富久さん:
「上手に作らなくていいです。自分が思ったような形美味しそうだと思えるようなものが作れたらグッド。後で見た人がこれは栗きんとん?それともからあげかな?と思うぐらいでいいんです」
まずはおにぎり作り。ハサミは使わず紙を丸めたり、破ったりテープを貼ったり、ちぎったり。
富久さん:
「第一号、おむすびできましたお弁当箱に詰めていくけんね」
「大きい!ふんわり、これプロが作ったおにぎりやね」
「のぼさん、子規さんが野球が好きやったけん、野球のボールをつくってくれた。オレンジの所はシャケ」
おおきな弁当箱が、個性的なおにぎりで埋まっていきます。その後も子どもらしい自由な発想で、次々とおかずができていきます。
子どもたち:
「しゃけ」
「きゅうり」
「タコさんウインナー」
「たまごやき」
出来上がった色とりどりのおかず…弁当箱からあふれそうです!
お弁当には、デザートも!
こちらは子規さんが好きだったというお団子なんですが…
男の子:
「だんご置くところがない。だんご専用の箱つくる?」
スタッフ:
「立派な3色だんごがを作ってもらったのでだんご置き場を模索中です」
男の子:
「この中に入れる」
スタッフ:
「だんご屋さんの包みみたいになったね。すごいね!」
富久さん:
「怒涛の展開でバーッて出てくるんですよ。家のお母さん、お父さんが作ってくれよるおかずの雰囲気みたいなのがあって、それが一人一人が持ってきたときに伝わるんです」
そして仕上げに、もうひと手間。
女の子2人:
「お箸つくった。カラフルにした、ちぎるんが楽しかった」
弁当箱にフルーツ箱さらにはお団子の包みまで。
子規さんのために、子どもたちがおよそ1時間かけて作ったお弁当。完成です。
女の子:
「本物みたいなものが作れて楽しかった」
男の子:
「(子規さんは)すごく食いしん坊だなと思いました。どんなものをつくるか考えるのが楽しかった」
最後にみんなで記念撮影。子規さんは美味しく食べてくれるかな?子規さんの大きなお弁当は今月6日まで、坂の上の雲ミュージアムに展示しています。