室蘭の車両所で半数以上の309両も JR貨物の車両組み立て作業で不正 午後に特別保安監査へ
JR貨物は10日、貨物列車の組み立て作業で検査データの改ざんなど不正行為があったことを明らかにしました。
国土交通省は午後、特別保安監査に入り、不正の事実関係などを調査する予定です。
JR貨物は10日に会見を開き、室蘭の輪西車両所など3つの車両所で、車輪などを車軸にはめて「輪軸」を組み立てる作業で不正行為があったと明らかにしました。
車輪などを押し込む際の圧力が基準を超えていたにもかかわらず、検査記録表には基準値に収まる数値に書き換えるなど、検査データを改ざんしていたということです。
不正が確認された車両は貨車560両と機関車4両で、室蘭の輪西車両所では半数以上の309両にのぼります。
JR貨物は不正があった車両の検査を終えるまで運行を停止するため、輸送能力が1割低下する見通しです。
車輪などを押し込む圧力が基準を超えると車軸に傷がつき、使用を続けると金属疲労の進行が早まって最悪の場合、車軸が折れる可能性があるということです。
国土交通省は午後にも特別保安監査に入る予定で、不正の事実関係や安全管理体制について調べる方針です。