通勤客を勝手に応援!?チアリーダー!新橋生まれの「朝チア部」札幌支部デビューまでに密着!
通勤途中の人を勝手に応援する「チアリーダー」がいます。
「朝チア」と呼ばれ、東京を中心に活動していましたが、北海道にもチームが結成されました。
活動の輪を広げる「朝チア」の思いに迫ります。
月曜日の朝、札幌の大通公園に現れたのは、なんとチアガール!
会社に向かう人たちは少し驚いた様子。
実は彼女たち、通勤する人を“勝手に”応援する「朝チア部」のメンバーなんです。
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「お兄さん行ってらっしゃい」
「せーのゴーゴ―とのさん、ゴーファイウィン!ゴーゴーとのさん、ゴーファイウィーン!とのさんならできるー!」
(応援を受けた人)「月曜日の朝からすごいテンション上がる」
(応援を受けた人)「アドレナリンとやる気とやさしさの感情がわいてきました」
ちょっと憂うつな通勤時間をハッピーに!
それが朝チアの目的です。
東京・新橋を拠点に活動する「朝チア部」。
「応援で世界を元気に」をモットーに、通勤する人にエールを送っています。
時には被災地へ向かい、住民をダンスで勇気づけるなど活動の幅を広げてきました。
「朝チア」の部長を務める、北海道出身の朝妻久実さん。
自身も仕事で挫折したとき朝チアに励まされたのをきっかけに、14年前から活動を続けています。
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「これだけやっていると、もっと多くの人に立ち止まってほしい見てほしいって最初はちょっと思ってたんですけど、関係ないんですよね。誰か1人でもありがとねって力になったよって。よっしゃ私も頑張ろうって気持ちになれるんですね。もうそれだけで自分たちも頑張れる」
「応援の輪をもっと広げたい」。
朝妻さんは「朝チア」の北海道支部を立ち上げることにしたのです。
そんな思いにひかれたのが、ダンス講師の谷口華苗さんです。
この日は北海道支部のメンバーを決めるオーディション。
谷口さんは特技のパラパラを披露し、アピールします。
介護予防のために高齢者にパラパラを教えている谷口さん。
2024年に資金を募って事業化することにしました。
(谷口華苗さん)「(パラパラの事業で)クラウドファンディングをやった時に応援の力を周りの方から教えてもらったので私も応援したい。あなたに会ったら元気になれるわと言ってもらえる存在になりたいと思うのでやりたいと思いました」
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「私自身が北海道出身ということで、地元を元気にしたいし北海道から日本を元気にしたい。そういう気持ちを持っている人にぜひ地元でチームを作ってみんなが元気にしてほしいなと思ってやることにしました。ゼロイチです!」
「かなえる」の愛称でメンバーに入った谷口さん。
本番に向け練習が始まりました。
予想以上にハードな振り付けにうまく合わせることができません。
(谷口華苗さん)「やったことない動きが多すぎて切り替えが難しい」
(記者)「パラパラとは違う?」
(谷口華苗さん)「全然違います」
本番に向け不安が募ります。
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「かなえるならできる!」
(谷口華苗さん)「がんばります」
朝チアに必要なのは振り付けだけではありません。
新しく入ったメンバーも加わり、朝チアには欠かせない「発声」練習です。
大きい声を出すことは、自信を持って人前に立つことにつながります。
(谷口華苗さん)「まだ不安なところはあります。でも声を出すことで緊張がほどけそうな気がしています」
コロナ禍でバスガイドの仕事がなくなってから職を転々としてきた谷口さん。
それでも、周囲の支えがあっていまの自分があるー
朝チアの練習を始めてからその思いがいっそう強くなりました。
(谷口華苗さん)「大通公園で声を発した時に、周りの人がにこやかな感じで見てきてくださって、応援するはずが練習で周りから元気をもらっている感じなので、最初のころより生き生きしていると思います。不安から覚悟と楽しみに変わっていった感じですかね」
迎えたデビューの日。
メンバーは朝妻さんと谷口さんの2人。
朝妻さんは東京に戻るため、一緒に踊るのはこれが最後です。
苦手だった振り付けも成功!
顔には自信が満ちていました。
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「きょうからいま隣にいるかなえるが北海道の部長となって朝チアを広げていきます」
(谷口華苗さん)「応援はされる側だけでなくもする側はもっと元気になります。応援をもっと日常に、きょうここで私たちを見かけたみなさんが勇気を出す!そんなエネルギーになりたいと思います」
「朝チア部」北海道支部がいよいよスタート。
朝妻さんの思いを引き継ぎ、エールを送ります。
(谷口華苗さん)「1人でも多くの方に応援のスパイラルというのを実感していただきたいと思いますし、いまその声が届かなくてもあっあのときって思い出していただける、そんなエネルギーになれたらなと思っています」
(AJO朝チア部 朝妻久実さん)「チーム北海道は君に任せます」
(谷口華苗さん)「がんばります!」
「誰かを元気に」そして「自分自身も元気に」。
応援の力の輪が北海道でも広がりつつあります。