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信州の天然氷が“忍者”に変身!?こだわりの氷とは?【長野】

2024年8月14日 19:46
信州の天然氷が“忍者”に変身!?こだわりの氷とは?【長野】

連日猛烈な暑さが続く今年の夏。信州の自然が生み出した天然の氷が、涼しさと癒しを与えています。

【長野・軽井沢】
多くの観光客でにぎわう避暑地、軽井沢。

客は
「フワフワして」「(美味しい?)うんうん!」

こちらは、軽井沢・プリンスショッピングプラザにある期間限定のかき氷店「忍者アイスかき氷」。こだわりは氷、信州の自然で作られた“天然氷”です。

稲葉陽子キャスター
「一般的なかき氷はザクザクしたイメージですが、この氷は滑らかで口に入れた瞬間、一瞬にして溶けてなくなります」

店主・岸久さん
「うちの天然氷の特徴として、後味がすっきりするので、ちょっと氷感があってもスーッと溶けていく感じを楽しんでいただく感じですね」

多い時には、1日200杯売れるという人気のかき氷は、今月27日まで、味わうことができます。

稲葉陽子キャスター
「天然氷の楽しみ方は、かき氷だけでないんです!それは!?」

【東京・銀座】
稲葉陽子キャスター
「東京・銀座にやってきました。日は陰っているんですけれど、それでも長野に比べるとやはり暑いです。そんな火照った体をひんやりと冷やしてくれる長野県の氷が、こちらのお店で話題を集めているというのです。」

東京・銀座に佇む1軒のバー「STAR BAR Ginza」。こちらの店の代名詞ともいえるのが「忍者アイス」。飲み物を注ぐと氷の姿が消えてしまうことから、その名が付けられました。透明度抜群の「忍者アイス」には、飲み物に応じて3種類の氷が使い分けられていますが、その1つが、信州の天然氷です。天然氷とは自然の寒さを利用して屋外で作られた氷です。

岸久さん
「(天然氷は)所々特徴があって、空気が入っていたりとか、全く透明でない部分もありますし、すごく透明な所もあって、味わいという意味では、すっきりとしている感じですね」

バーテンダー歴40年の岸久さん。バーの商品価値の一つがグラスの中で輝く氷にあると考え、これまで氷を追求してきました。こだわりのあまり、バーとは別に軽井沢のかき氷店も手がけるようになりました。

岸久さん
「氷を自分で採取して、自分のお店で使うということを非常に長い間目標にしてきました。目標が天然氷だったんです。」

天然氷は、水がきれいなことに加え、氷点下の冷え込みや、雪が積もらないことなど、いくつもの条件があると言います。その条件を満たす場所の一つが、北佐久郡立科町でした。町や地元住民の協力もあり、蓼科山の標高1560メートル付近に氷を作る池と設備を整えました。昨シーズンは、12月に水を張り1月半ばに氷を採取しました。

信州の自然が生み出す天然氷に、岸さんは目を細めます。

岸久さん
「氷というのは当然何かと何かを混ぜ合わせたりとか冷やすために入れて、氷の、自然の水が少しずつ溶け出してきますので、静かに冷やし混ぜるタイプの(酒の)方に、天然氷の特徴が生かされると思って作っています」

天然氷を提供するスタイルは、店で好評です。

大阪からの男性客
「製氷機で作るのとは違ってクリアなんでおいしそうだなって。まず見た目から良い感じがしますね。特別感というか、普通とは一味違う感じがします」

岸久さん
「協調したいんですよ地元と。人が介在できないような大自然のものを運んでくるなりして、ここ(銀座)で提供することによって、イメージもアップするし認知度も上がるし、という形でやらせていただいています」

東京・銀座、今宵も、信州が育んだ天然氷が輝きを放ちます。