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【お手柄!人命救助の警察犬】訓練を取材! 「信頼関係が大切」

2024年9月6日 19:46
【お手柄!人命救助の警察犬】訓練を取材! 「信頼関係が大切」
 犯罪捜査や行方不明者の捜索で活躍する、「鼻の捜査官」・警察犬。ことし6月、行方不明者を無事に発見するお手柄を挙げて表彰された一関市の嘱託警察犬を取材しました。

 9月1日、一関市狐禅寺にある河川敷です。

 人の足跡を追いかける「足跡追及」の訓練に励んでいるのは、市内に住む警察犬指導手3年目の菊池誠さん(47)と、相棒の嘱託警察犬でシェパードのオス・ゴールくん10歳です。

 警察犬に求められる技能を維持するため、毎日のように練習に取り組んでいます。

 警察犬指導手 菊池誠さん 
 「練習の時は無理強いはしないようにしているけれど、ダメなときはダメと怒ってあげないと、いいように解釈されちゃうといけないので、それだけは気を付けている。家では飼っているネコとずっと遊んでいるけれど、追いかけたりはせず性格が優しいので、そのためかどうかはわからないけれど練習も頑張れるのかなと思う」

 コンビを組んで3年目、地道な訓練の積み重ねが「人命救助」というお手柄につながりました。

 一関市でことし6月、80代男性が帰宅せず、行方が分からなくなる事案が発生。菊池さんとゴールくんは、男性のまくらの匂いを手掛かりに捜索に参加しました。すると、わずか20分程で、自宅からおよそ600メートル離れた場所にいた男性を無事に発見!一関警察署は7月、その功労に対して感謝状を贈呈しました。

 一関警察署 阿部好暢 署長
 「(不明者は)深いやぶの中で発見されたけれど、人間の捜索では見つけづらい場所で、ゴール君が見つけてくれたということで、行方不明者の命を早期に助けられたことはありがたく、感謝している」

 ゴールくんの嘱託警察犬としてのキャリアは8年目で、これまで様々な現場で活躍してきましたが、生存者を発見したのは、今回が初めてだったそうです。

 菊池誠さん
 「まさか本当に発見するとは思わなかったので、そのときは思わずゴールを抱きしめました。」(Q:そのときのゴールくんの様子は?)「当たり前にやったかのように普通でした」

 県内外で開かれる競技会で、ゴールくんは上位入賞の常連。

 嘱託警察犬になる前、1歳の頃に出場した、全日本警察犬競技会では4位入賞を果たすなど、その実力は折り紙付きです。

 この日、練習の手伝いに来ていたのは、ゴールくんの前の指導手で菊池さんの師匠でもある、渋谷明さんです。警察犬指導手を20年以上務めた渋谷さんは、人と犬の信頼関係が大切だといいます。

 警察犬指導手の先輩 渋谷明さん
 「(人命救助のお手柄は)菊池君の訓練の仕方と、ゴールも菊池君を信頼しているから。やっぱり犬が指導手を信頼しているからできたんだと思う」

 この日行った訓練のひとつ、匂いを嗅ぎ分ける「臭気選別」に私も参加させてもらいました。

 真ん中にあるのが、私の匂いをつけた布ですが・・・

 (嗅ぎ分ける)

 ゴールくん、見事に正解を当てました。

 嘱託警察犬が現役でいられるのは、12歳くらいまでと言われています。

 ゴールくんが元気に活躍できるのは、長くてあと2年程ですが、菊池さんは来年度も、嘱託警察犬の認定取得を目指すことにしています。

 菊池誠さん
 「ゴールも残りは長くないと思うけれど、その残りの限りをいくらかでも楽しく、一緒に過ごしていけたらと思っている」

 深い信頼で結ばれた菊池さんとゴールくん、現場で力を発揮するための訓練が続きます。