「フルーツ・ステーション」巡り…山形県が新年度当初予算案撤回し修正の予算案を再提案
山形県が整備を目指す「フルーツ・ステーション」の関連予算案が13日、県議会の常任委員会で否決されました。これを受け、県は15日の県議会本会議で県の新年度当初予算案を撤回し、フルーツ・ステーションの関係経費を除いた修正の予算案を提案しました。
「フルーツ・ステーション」は県が寒河江市に整備を検討している県産果樹の情報発信拠点です。さらに、県内各地に発信施設を設置し県産フルーツをPRする ネットワークを形成する考えです。
しかし、県議会最大会派の自民党からは立地や生産者へのメリットを疑問視する声が相次ぎ、13日の農林水産常任委員会でフルーツ・ステーションの関連経費を含む新年度予算案が否決されました。
これを受け、吉村知事は14日、「当初予算の否決という県民への不利益を避けるため」とのコメントを出し、新年度の当初予算案を撤回する方針を固めました。
15日の議会運営委員会では、自民党の議員から14日の知事のコメントは不適切だとの意見が出され紛糾する場面もありました。
自民党 加賀正和県議「『県民の不利益を避けるため』との言葉が使われている。コメントでこういう言葉を使われると我々議会が後ろ向きの形を取っているとの誤解を生じさせる」
対して、知事を支援する議員は…
県政クラブ 石黒覚県議「知事にコメントする言葉を選べというのは違いませんか? 知事をコントロールする立場に我々はありませんよ」
県は15日の本会議でフルーツ・ステーションの関連経費を除いた当初予算の修正案を議会に提案しました。
県議会で県が関連予算を撤回するのはおととしに続き2度目です。