新庄IC付近への設置検討の道の駅 候補地をICの南西エリアに絞り整備目指す
東北中央自動車道の新庄インターチェンジ付近への設置が検討されている新たな道の駅をめぐり、最上地方の8市町村のトップらによる勉強会の検討状況が14日示されました。候補地をインターチェンジの南西エリアに絞り、整備へ検討を進めることを明らかにしました。
勉強会座長・山科朝則新庄市長「道の駅の設置場所は新庄インターチェンジ付近の南西エリアが最適としている。道の駅だけでなく、他の機能を有する施設も含めた複合拠点の整備を目指すことに取りまとめる」
新庄市の東北中央道・新庄インター付近への道の駅の設置構想をめぐっては、2022年3月、最上地方の8市町村と地元の商工団体などが「検討会」を設立し、最上地方の観光や物流の拠点として大規模な道の駅を共同で建設することを検討していました。
しかし、1年後のおととし(2023年)3月、候補地の案として挙がった場所について、新庄市側から「東北中央道から直接道の駅に乗り入れすることが可能かどうか国への確認が必要」との意見が出たことなどから「検討会」での議論が中断されていました。
一方、議論の中断から半年後のおととし(2023年)9月に就任した新庄市の山科朝則市長は、「検討会」の再開を目指す考えを示し、去年(2024年)5月からは、最上地方の市町村長らが参加する「勉強会」が定期的に開かれています。
「勉強会」の中間報告では、設置候補地を南西エリアに絞った理由について「アクセスの良さ」や「広い用地が確保できて拡張しやすい」ことそれに、「東北農林専門職大学や工業団地に近い」ことなどを挙げています。
また、道の駅の機能については、防災や物流の広域的な拠点など最上地方の8市町村が恩恵を受けられるものを目指すとしています。
勉強会座長・山科朝則新庄市長「防災は災害時の備蓄倉庫、物流は例えばトラックヤード(荷物の積み替え場所)をつくることなどを民間と連携することで物流の基地になる可能性がある」
一方、東北中央道から道の駅に直接乗り入れできるかどうかについては、現時点で国から見解が示されていないとした上で、「インターチェンジの構造の改良」や「高速道路と一般道路を結ぶ道路の追加」を国に要望するとしました。
また、整備や運営の基本方針については、初期投資に国からの補助を活用するほか、運営を民間に任せることなどによって8市町村の負担を抑えたい考えです。
勉強会座長・山科朝則新庄市長「関係機関と連携を図りながらやれる方法となるべくお金がかからない方法を考えていかなければならない」
勉強会は新年度、施設の具体的な機能のほか、大まかな規模や整備に掛かる費用、それに自治体の財政負担軽減策や官民連携の方法などを検討する予定です。そして、勉強会での検討を進めながら、現在は中断している最上8市町村と地元商工団体による「検討会」を新年度(2025年度)中に再開することを目指すということです。
一方、これとは別に新庄市内では、市が新庄インターチェンジから北におよそ5キロ離れた国道13号沿いに新たな道の駅として「新庄エコロジーガーデン原蚕の杜」を整備しことし秋に開業する予定です。整備に掛かる事業費はおよそ7億円を見込んでいます。