サクランボの発芽期おおむね平年並み 山形市で凍霜害対策会議 この冬寒さで花芽が枯れる被害も
去年、記録的な不作となったサクランボなどの果樹の霜や凍結による被害を防ごうと対策会議が2日、山形市で開かれました。
県やJAの担当者などおよそ30人が出席した会議では、はじめに山形地方気象台の担当者から東北地方では4月6日ごろから5日間の平均気温が、平年より2.2度以上高くなると予想されていることが示されました。サクランボなどの果樹は、4月上旬に生育が進むと、その後の時期に霜による被害を受けやすくなります。県の担当者からは、現在のサクランボの生育状況について説明されました。
県農業技術環境課原田芳郎・果樹技術主査「紅秀峰・佐藤錦・やまがた紅王いずれも各試験場や現地で発芽期についてはおおむね平年並みという状況になっている」
一方、葉に斑点が出て葉が落ちるのを早める「褐色せん孔病」が去年、多くの園地で発生し、花芽が十分に生育しなかったため、この冬の寒さで花芽が枯れてしまう被害が例年より多く確認されたことが報告されました。県の担当者は、花芽の少ない園地では人工授粉を行うなど、確実に実をつけるよう努めるほか、土の中の水分が少ないと霜の被害を受けやすくなるため積極的に水をまくといった対策を取るよう呼びかけています。