暑さに強い新品種のコメ 試験栽培を本格化 山形県が方針示す 一等米比率大幅低下受け
ことしの猛暑で山形県産米の一等米比率が大幅に低下したことを踏まえ、県は来年度から、暑さに強い新品種のコメの試験栽培を本格化する方針を示しました。
7日に開かれた県議会本会議では梶原宗明県議が猛暑による品質低下が大きな課題となっている県産米について今後の対応を質問しました。
梶原宗明県議「品質や等級の低下は収量と同様に収入減に直結します。今年産米の生育環境の徹底分析とそれへの対策、そして次年度からの再生産に向けた基本的な考え、支援の方法を農林水産部長に伺います」
地主徹農林水産部長「育種目標として異常高温下での高品質、高い収量性、優れた食味を掲げ開発に取り組んでいます。来年から県内各地域で試験栽培を実施したいと考えております」
県は暑さに強い新品種のコメの開発に取り組んでいて、今年度は一部の試験場で栽培を行ってきました。来年度は試験栽培の場所をおよそ10か所に拡大し、暑さへの耐性などを詳しく分析する方針です。
地主徹農林水産部長「県としましては今後とも頻発化する異常高温などの気象変動に強い品種改良に取り組み、日本一の良食味、高品質のコメどころを確固たるものにしていきます」
一方、全国的に市街地への出没が相次ぐクマについても質問が行われました。県は耕作放棄された果物を目当てにクマが市街地に出没しているケースが考えられるとして、耕作放棄地の果樹の伐採に補助金を出す考えを示しました。県内のクマの目撃件数は12月3日現在、753件で去年の同じ時期に比べ倍増しています。