酒田市と文化交流協定結ぶ三重県南伊勢町からも 大雨の災害復旧支援にボランティアの輪
庄内、最上を中心に降った7月25日の大雨災害から3週間余り。被災者や災害復旧に追われる市町村を応援するため、山形県内外から、自治体職員やボランティアが駆け付けています。
酒田市の八幡地域での活動の様子です。酒田市の一條コミュニティセンターは、八幡地域で被災した市民の避難所になっています。今も水害の被害を受けた住民28人がホールや和室で寝起きしながら自宅の片付けなどを続けています。ここで酒田市の職員とともに支援物資の管理や、生活スペースの衛生管理、それに食事の配膳などを行っているのが三重県南伊勢町の職員です。
南伊勢町は酒田市と文化交流協定を結んでいて、8月6日に、職員2人が派遣されて以来、メンバーを交代しながら、24時間3交代で被災した市民の支援を行っています。
長期に渡る避難所の運営にはこうした幅広い応援の力が必要です。しかし南伊勢町は南海トラフ地震の予想震源域の中にあります。今回は「巨大地震注意」が出されていた中での派遣となりました。
南伊勢町環境生活課 片山裕貴さん「我々も役場の仲間を信じて来させていただいた。我々も同じように家族もありますし同じように酒田の皆さんにも家族があると思います。助け合いの心というのも一つ大事だと思いますのでやはり来て良かったと私自身は思っています」
声掛け「ご飯どうされますか?きょうカレーです」「大盛りで」「大盛りで。はい分かりました」
温かい食事の提供を受け、自宅の片付け作業に追われる人たちも、つかの間の休息です。
被災者・相蘇弥さん「荒瀬川の護岸をある程度頑丈な物を作ってもらわないと多少自分の土地が狭くなっても問題はないんだけど。まだまだ状況は見えないですからね」
県内外からの被災地応援の輪はさらに広がっています。
「ここは通路開けておいた方がいいですよね?」「ですねー」
避難所に身を寄せている酒田市下青沢の相蘇弥さん方で土砂に埋まった用水路を掘り出していたのは、災害救援の技術系ボランティア・ネットワーク「DRTジャパンやまがた」代表の我妻清和さん。本業は米沢市の消防士です。同じ消防士仲間や、活動に賛同する重機などの技術を持つ人たちを募り、能登半島地震など全国の被災地に駆け付け復旧作業を支援しています。
今回の大雨災害では、戸沢村と酒田市で活動していています。この日は岩手県から来たメンバーも参加していました。
岩手県花巻市 藤原茜さん「東日本大震災の時に中学2年生で何日間か停電してライフラインが無いのはすごい大変だなと思っている。皆さんにはそこが一日でも短くなれば良いのかなと思います」
遠く離れた自治体からの支援。そして民間ボランティアの支援の輪。被災地の復興をサポートしています。